ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

網で運ばれるジャーク。消耗品扱いだ

【パラグラフ224→→→345:遭難岬の海戦・前編:(死亡・3)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



第一波の攻撃は熾烈を極めた。
ダーンクラッグ山脈に生息する有翼獣ズランビーストは、小型の亜種クラーンよりも大量に兵を運搬できる。
胴体から吊り下げられた網にはジャークが満載され、『グリーン・セプター号』上を通過すると同時に、網ごと甲板に放り出していく。
うち幾らかは落ちた衝撃で死ぬが、多くのジャークは生き延び、網を破って攻撃してくるのだ。



ジャークたち 戦闘力点15 体力点15


先手必勝―― 使い古された言葉だが、この戦いを生き延びるための条件だった。
網の落下地点を予測し、敵が立ち上がる前に、斧を振るって踠く手足や頭を刈り取っていく。
敵の第一波を殺し尽くした時にも、甲板上では激しい戦いが繰り広げられていた。
続々と降下するクラーンが鉤爪や牙で船員を捕らえ、ズランビーストはさらなるジャークを運搬するため岬に戻っていく。
いまや血の海となった甲板に黒い戦装束の人影が降り立ち、船員も生き残りのジャークも無差別に斬り殺しつつ向かってきた。
ダークロードに魂を売り渡した残虐な戦士の部族、ドラッカーだ。
鉄兜の頭頂部にある赤い房飾りは、百人を殺害したという証だ――― こいつが指揮官に違いないッ!!
味方がこれ以上犠牲になる前に、俺は咆哮をあげて甲板を蹴っていた。

(つづく)