ゲームブック・リプレイ:ローン・ウルフシリーズ

殺し屋の顔 マジで悪そう

【パラグラフ1→→→:二度目の出航:(死亡・3)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



「着きましたよ、ローン・ウルフ。起きてください」
御者に肩を揺すられ、束の間のうたた寝から目覚めた俺は、ホルムガードの波止場に降り立った。
任務に失敗し殺された夢……鮮烈なヴィジョンはこの先の冒険に待ち受ける危険を指し示している。
選択すべき未来を告げる予知夢は、何度も俺の命を救ってきた。今回も必ずや俺を正しい方向へと導くだろう。



航海士と落ちあう旅館にはまたも偽物出現。
今度は逃げる方を選択するが、憐れっぽく引き止められる。やはり駄目か。
カイ戦士の証明を求められ、動物語で部屋にいた鼠に命令を与えてみせる。
「本物のカイ戦士か」
驚きの表情は、邪悪な嘲笑にとって代わった。
「いや、カイ戦士 だった と言うべきかな」
「はっ、たかが雇われ暗殺者が、気の利いた台詞を言えるようになったじゃあないか」
「なに?」
偽物が再び驚くよりも速く、腰のベルトから斧を引き抜いている。
物陰から殺到した殺し屋の襲撃に、俺は余裕を持って応じていた。



波止場の殺し屋たち 戦闘力点16 体力点25
2回戦の終わったあとで、横の扉から逃げたければ、125へ


クリティカル2連撃で完全に敵を仕留める。ダメージは4点きり。
やはり敵の正体を暴けぬまま『グリーン・セプター号』に乗りこんでホルム湾に漕ぎ出す(今度の乱数表は1だ)。




大きな帆は一晩中追い風をはらみ、甲板を舞う鴎の声で起きた時には、カーランディン諸島が間近だった。
「鋸のように花崗岩の尖った南端の島がマノン島だ。遭難岬とも呼ばれるな」
船長の望遠鏡をのぞくと、たしかに鋭く切り立った岩礁が連なり、破砕された船の残骸が背筋の寒くなるようなオブジェをなしている。
突然、岩礁の上空が真っ黒な雲に覆われた。

雲―――ダークロードの操る有翼獣ズランビーストとクラーンの群れが迫っているのだ。
「戦闘準備!!」
船員が慌ただしく甲板を出入りする。
横なぐりの風に逆らって甲板を踏みしめ、俺もまた船長の傍らで斧と盾を構えた。

(つづく)