ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

5人の乗客

【パラグラフ10→→→249:ゆらりワイルドランドの旅 血煙虐殺家政婦の事件簿・序章:(死亡・3)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



……タイトル長すぎ。そして混ざりすぎ。
でも気にしない。それがカイ戦士クォリティ。



雨はあがったようだった。
馬車の中はかなり広い。パックス港まで7日の旅なので、それなりに快適に作られているのだろう。
揺れる窓の外を、荒涼たる景色が流れ去っていく。
乱数表チェックをすませ(結果は1)、駅馬車は一路ドゥレナーへ向かう。


1時間後、ドゥレナーの初代アリン王の霊廟であるカラナネ聖堂に立ち寄った。
聖堂の周囲には、一面のラウンスパーが紅い絨毯のように咲き誇っている。
瞬間、全身の血液が鼻孔に集中した。
貴重な薬草ラウンスパーがこんなにも……俺の持病が再発しそうだ……ッ!!!*1



ふるえるぞハート!
燃えつきるほどヒート!
刻むぞ血液のビート!


「あなた、なにしているの?」
「フォォォォォ……ブフォォッ!?」
ひょいと横から女に顔を覗き込まれ、俺は脱衣(クロスアウト)を寸止めで思いとどまった。
危ないところだった。そう、駅馬車には5人の同乗者がいたのだ。
あと一歩で変態傾奇者の烙印を押されるところだった。
ちなみに彼女は、短剣の腕にかけては並ぶ者が無いと評判の女冒険家らしい。
摘み取ったラウンスパー1服分(体力点+3)をナップザックにしまい、ここは大人しく戻る。
先程の女冒険者も交え、俺を含む6人の乗客は馬車のなかで互いに以下のような自己紹介をした。
言うまでもないことだが100%俺の独断と偏見に基づいている。判断の基準はイラストの見た目だ。



「私はギャノン。ドゥレナーの由緒正しい騎士だ。城と所領はパックス港近くにある。で、こやつが弟のドリア」
「ドリア、ダ………………コンゴトモ、ヨロシク」
「牧師のパーションでございます。ソマーランドからやって参りました。この旅に神の祝福を」
「商いをしているハルボーグです…。はったりかまして港湾税で揉めて、ブラジャーからミサイルまでなんでも没収されたとです…」
「私はビベカ、紅一点ね。職業は、そう、有名な女冒険者よ。名前が変とか言うな。ブッ殺すわよ」
「おまちどう!俺様こそローン・ウ…あ、あー……ロルフ。農民のロルフですだ。開墾やらせりゃ天下一品!!荒地?泥濘?それがなに」




俺達はッ 道理の通らぬ世の中にあえて挑戦するッ
神出鬼没のッ 駅馬車野郎 Aチーム!

あ、間違えた






駅馬車野郎は幾らなんでも適当すぎるだろうと思った。脳が。
あと誤変換が駅馬車や牢』 なのも。

(つづく)

*1:リプレイ33参照