ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ
【パラグラフ137→→→パラグラフ140:廃墟の街マッケン:(死亡・4)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。
味方を押し分けてやってきたデュバル隊長が、鉄兜の下で喜色に目を輝かせた。
「我々は勝った!!敵を一掃したぞ!!」
「一時はどうなるかと思ったけどな!」
「ところで俺の傷を見てくれ。こいつをどう思う?」
「すごく…軽傷です…」
腕や顔の掠り傷を互いに見せあい、俺は隊長と並んで呵々大笑した。
既に防壁の復旧が始まり、負傷兵の搬送や物資の補給が行われている。
ソマーランド兵士の遺体に胸が痛む。
バラカの私兵に比べ遙かに少ないのが唯一の救いだ。
監視塔に戻り、一息ついた。
ラウンスパーの治療で体力点を6点取り戻す 。
これで 体力は11点 。
任務続行にはギリギリの回復といったところだろう。
「この勝利は一時凌ぎに過ぎない」
自室に戻ると、隊長は笑顔を引っこめて本音を語った。
「儀式を阻止するためには、バナランド男爵の娘を救わなければならない」
「儀式が成功したとして、 ソマースウォード 一振りでは、甦ったバシュナとその軍勢に太刀打ちできない……そういうことだな?」
「その通りだ、ローン・ウルフ」
不気味な予言詩の一節を思い出す。
寺院のはるか上空で満月の輝くとき
いにしえは眠りより目覚める
そして……満月が訪れるのは、三日後の晩なのだ。
ルアノンの南80キロ。
東西に広がる“運命の峡谷”マッケンゴーグの縁に、今は廃墟と化した街マッケンがある。
恐らくここにバシュナの寺院――そして生贄の祭壇がある、というのが一致した意見だった。
障害の多さを思えば冷汗が出るが、しかし、敵が混乱し退却したばかりの今こそ、成功の可能性は高まっているのだ。
この任務を始める前に、デュバル隊長が持って行きたいものを選ぶよう勧めてくれる。
・食料3食分 ・ロープ ・剣 ・槍
・ラウンスパーの薬(体力+4)
アクション・チャートを調整し、先行きを分析しつつ、暗澹たる思いに駆られる。
ラウンスパーは残り三服、全部使いきって回復しても12点分だ。
どちらにせよ、全快は不可能なのだ。
前回、どれほどカイの回復術に頼っていたかを改めて実感する。
マッケンまでは、ひたすら体力を温存する為、隠密行動が求められるだろう。
【アクション・チャート 運命の峡谷】 (パラグラフ12暫定) |
能力値 ・戦闘力点22(10+2+2+8) ・体力点11(最大値は20+4) ・金貨 16枚 カイの教え(階級:ジャーニーマン) ・擬装術 ・狩猟術 ・念力移動 ・動物語 ・第六感 ・追跡術 ・精神防御 ・念撃 装備(武器 2つまで) ・ソマースウォード(戦闘力+8) ・槍 ナップザック(8個まで) ・ラウンスパーの薬2回分(使うごとに体力点+4回復) ・ラウンスパーの薬(体力+4) ・鞭 ・真鍮の鍵(鉱山で使う。今後は無意味) ・食料 ・食料 ・食料 特別な品物 ・水晶の星型のペンダント ・銀の兜(戦闘力+2) ・盾(戦闘力+2) ・鎖帷子(体力+4) ・カルトの火の玉 ・ダイアモンド ・巻き物 ・瑪瑙のメダル |
マッケンの寺院で行われる生贄の儀式は必ず叩き潰す。
運命は運命のままに、死者は永遠の眠りの中に―― だ。
(つづく)