ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

この世は『結果』がすべてッッ!!

【パラグラフ52→→→221:ゲームブック業(カルマ)・おさらい編:(死亡・3)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



ちょっとおさらい。
ゲームブックゲームブックたらしめる冒険者の生存の知恵、ゲームブック業(カルマ)についてだ。
1巻で(リプレイ24 リプレイ26)一・二度使ったきりなので、使用法と効果を簡単にまとめておく。
名前がどれもダサいのは、過度の使用を己に戒めるための仕様だ。




1.「秘 奥 義 ・ 指 は さ み ノ ゾ キ!!」
:指セーブの呼称で広く知られている業。
 あっちこっちに指を挟んで先の展開をズル見する。
 ローカルルールで、覗いた先が死亡エンドだと戻ってこれない(終了)。
 難点は10箇所以上同時にチェックできないことだ。
 その点虎眼先生は若干有利になる訳だが。


2.「秘 奥 義 ・ 薄 目 de サ イ コ ロ ご ま か し!!!」
:読んで字のごとく薄目を開けて乱数表を指す。
 さらに気に喰わなかったら見なかったフリをして指し直す二段構えの業。
 正直、制約のかけようがない業なので気分がスカッとしない。


3.「秘 奥 義・ パ ラ グ ラ フ 逆 行!!」
:バイツァ・ダストとも。
 危険な展開に飛び込んだ時、好きなパラグラフまで時間を巻き戻してゲームをやり直す業。
 消費した体力やアイテムも元に戻る。
 難点は、そこまでの入手アイテムを失うことと、パラメータ管理が非常に面倒臭いこと。




そして、これこそが禁断の4番目のゲームブック業(カルマ)にして、14番目のカイの教えだ。




4.「秘 奥 義 ・ サ イ コ ロ 交 換!!」
:……相変わらずダサいわけだが。
 要はサイコロ(乱数表)の出目が悪い時、次に出す良い目と問答無用で交換する約束を自分に取り付ける業。
 ただし、これは悪い出目を次回に先送りするため、場合によってはさらに追いつめられることもありうる。
 さらに巻をまたがって使えない。ラストのボス戦に近づくほど使えなくなるということだ。




解説終了。
今回の戦闘では、8以上が出ればOKなので 『次回以降の8以上と、今回出た4を交換』 することにした。
ここに発動条件が満たされ、世界は動きだす。
敵の『動き』はすべて消し飛び、『結果』だけが世界に残されるッッ!!
キング・クリムゾンッ!!!


ドッバァァァ――――――――――――ンンッッ!!


ソマースウォード の一撃で壁まで吹っ飛ぶカルコス。
奴には理解できないだろう。
即死の一撃を与えたと思った次の瞬間、自分が死んでいるのだから。
だがそれがいい
世界はローンウルフ(の中の人)の手の中にあるのだ。


ふと予感にかられ、カルコスの死体を探る。
ドンピシャ。
カルコスの首には青い三角形の石がかかっていた。奪い取り、壁の窪みに嵌めこんでみる。
足元の石が震え、古代の扉が開きはじめた。だが90センチ程しか開かず、再び閉まりだす。
ためらいなく体を滑りこませると、扉は重々しく閉ざされた。
ついに、俺はボナターの要塞に潜入したのだ。



こういう業こそ、ゲームブックならではの遊び方。
例えばゲームオーバーをなかったことにしたり、先のストーリー展開を覗き見て必要なアイテムを探したり。
どこからどこまでもプレイヤーの思い通りにゲームを弄り倒して遊べたのが、ゲームブックの良さだった。

(つづく)