新春対談1 萌えゲームブックを語る ハウス・オブ・ヘル解析編

新年あけまちておめでとうございます。
当ブログでも恒例の新春ゲームブック対談をと思いましたが「2008年のゲームブック界?……はて、何かあった?」とファンシーな寝言をのたまう何某に影響され、大幅に内容を縮小してお送りいたします。
今回は、年末に話題になったホビージャパン社のゲームブックについて。
萌え系・アキバ系の大手サイト、アキバblog様でも記事が上がっていました。
すでに発売済のこの新作2冊について語ります。

B「ギャボー!!昨今、存在さえ危うくなったゲームブック界でのプチ話題、新作ゲームブック(以下GB)買ってきたぜ!」
朕「これを機に、クイーンズブレイド(以下QB)など萌えコンテンツから入った若人がゲームブックにハマってくれると嬉しいですね」
B「何を言う、QBは立派な対戦特化型GB・・・って誰かが言ってた」
朕「誰かってなんだ!お前が言え!(殴打)」
B「いやだって、アキバblogのコラムにあるアンケート結果も、対戦相手がいない+プレイに興味ない人の合計が72%だぜ? ソロリストばっかじゃんよ」
朕「まー、ブログ持ちの朕としては政治的なポジショントークも必要なのでー(棒読み」


ちなみに、ゲームブックとは、80年代中盤にはやった「本1冊だけで遊べるRPG」。
ファミコンよりも手軽かつ、書籍なので親の反対も受けにくい+子供たちの懐にも優しい価格で、爆発的なヒットを飛ばしました。
しかしブームは5年ほどで収束。
キン消しビックリマンシールのような一時のブームで終わっています。
初めてゲームブックに触れる方は、以下の入門・まとめエントリなども参考にしてみてください。



チラシの裏に書き殴る的ゲームブック考察1〜6

ゲームブックの開祖、スティーブ・ジャクソン、イアン・リビグストン両氏が作り上げたファイティング・ファンタジー・シリーズ(以下FF)。
日本でも33冊ほど翻訳されたうちの名作『死のワナの地下迷宮』と『地獄の館』を今風にリアレンジしたのが以下の2作です。


「ハウス・オブ・ヘル」

ハウス・オブ・ヘル (HJ文庫G)

ハウス・オブ・ヘル (HJ文庫G)


「デストラップ・ダンジョン」

デストラップ・ダンジョン (HJ文庫G)

デストラップ・ダンジョン (HJ文庫G)


朕「しかしまー、すがすがしいばかりのラノベテイストですね」
B「でも先生嫌いじゃないぜこのノリ」
朕「いとうのいぢ絵のゲームブック欲しいってずっと言ってたからねえBOB先生は」
B「のいぢじゃないけどHJのクイーンズブレイド絵だぜ!はあはあするぜよ!!」
朕「?」
B「はあはあ!ハアハア!!」
朕「・・・・・・表紙・挿絵とも絵師さんは同じ。ハウスオブヘルはSK氏、デストラップダンジョンは空中幼彩氏です」
B「表紙詐欺じゃなくて良かった!感動した!」
朕「BOB先生の山ほど買ってくる同人誌じゃあるまいし・・・そこは統一して当然でしょう」
B「いやまあ有明に男津波が押し寄せてた時期ジャン?」

朕「・・・・・・。翻訳は、2冊とも株式会社デジタル・メディア・ラボが担当しております」
B「ゲームブック界で知られたドロシー氏(パラグラフの狭間で)のいらっしゃる会社。iアプリ版GBとかも作っておられます」
朕「後述しますが、翻訳はかなり原作に忠実です。数値調整など改変は最低限にとどめ、本文も大きな変更はありません」
B「新しい読者はもちろん、懐古マニアもひと安心だぜ!」
朕「そういやホビージャパン社が出したことはどう思う? かつてローン・ウルフ邦訳を8巻目で投げ捨てた会社ですが」
B「昔からファンに冷たい利益追求第一の会社だからね。ぶっちゃけ『恨み骨髄まで』とかいってた時期もあった」
朕「今は?」
B「いや全然アリじゃねえの?QBで新境地開拓して、その利益をGBリメイクに残らずぶっこんでくれるなんて有難いかぎり」
朕「ゲームブックという狭いジャンルを牽引するリーディングカンパニーですからね、いまや」
B「そこまで褒めたくないけどな。今回のはただのお試しで、売れれば続編出す……そんな所?」