ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ
【パラグラフ1→→→パラグラフ267:再びピルシへ:(死亡・14)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。
それは、酷く歪で細長いボートのように思えた。
ヘルスワンプを流れゆく船の一方に俺が座り、反対側に錚々たる顔ぶれが腰を下ろす。
彼らは、俺がカイ・マスターだと知っているらしい……
”リプレイを通じてどこぞの業界に貢献した御礼として、ヘルスワンプの2M四方立方体分の水中面積を与えますわ”
”当沼沢地の魚怪への散布行動とせよ、とのことですわねえ”
”頭の悪い子―― ”
”つまりね、ちゃっちゃとおっ死ね、
「ちょ!ひどいよ、中尉―― !!」
がばっと目覚めるそこは、翌朝の出陣を控えたエル公国の最前線ルオミの街だった。
魔人のような目をしたリップヴァーン中尉になじられてハァハァする夢だったらしい。素敵ステキ。
というかだ。
つまり、またしても俺は死んだのだろう。並行世界のどこかで。
酷い頭痛とともに、理不尽な死を思いかえす。
色々と準備不足なリプレイではあった。薬をケチったり、心にひそむビビリのせいで太陽の剣を置き忘れたり。
やっぱあれだ。豪華絢爛なまでの火力。拝火狂徒でいかねーとな、漢はよォ。
【アクション・チャート トーガールの牢獄】 ローン・ウルフ 15人目(14度死亡) |
能 力 値 . ・戦闘力点36(18点+2+2+1+3+10) ・体力点34(25点+4+3+2) ・金貨10枚 ・27ルーン (9巻までの金貨39枚すべてをデッシに預ける) |
マグナカイの教え(階級:メントーラ) . ・動物コントロール ・念波動 ・念波動 ・治癒術 ・上級狩猟術 ・ネクサス ・上級武術(得意武器で戦闘力+3:剣、ナイフ、弓) |
|
習得した伝授のサークル . ・光のサークル(体力点+3) ・火のサークル(戦闘力点+1 体力点+2) |
|
装備(武器 2つまで) . |
矢筒と矢(矢筒1つに6本まで) . |
ソマースウォード(戦闘力+10) ・デュアドンの銀の弓(弓の射撃ボーナス+3) |
・矢筒:有(1つ) ・矢:残り6本 |
特別な品物(10個/12個まで) . |
ナップザック(8個まで) . | ・水晶の星型のペンダント ・銀の兜(戦闘力+2) ・盾(戦闘力+2) ・鎖帷子(体力+4) ・カルトの火の玉 ・ダイアモンド ・火種×2 ・精神の指輪 ・灰色の水晶の指輪 |
・アレサーの薬(戦闘力+2) ・レンダリムの万能薬(体力点+6) ・レンダリムの万能薬(体力点+6) ・レンダリムの万能薬(体力点+6) ・ラウンスパーの薬(体力+4) ・アレサーの実(戦闘力+2) ・特別なラウンスパーの薬(体力+5) ・青い錠剤(二服分) |
修道院においていくもの . ・エデの薬草(体力点+10) ・レンダリムの万能薬(体力点+6)×2 ・ラウンスパーの薬(体力+3) ・アレサーの実(戦闘力+2) ・オキシデン・チンキ(体力点+2) ・ガロウブラッシュ(眠り薬) ・幅広剣×2 ・パッド入り鎖かたびら(体力+2) ・バシュナのナイフ ・めのうのメダル ・力の鍵 ・銀の笛 ・プラチナのお守り |
前回ほどではないにしろ、今度の狼もかなりの強キャラだった。
体力もそこそこ、素の戦闘力も18点と限りなくベスト。
太陽の剣に上級武術のボーナスまで加わり殆どチート状態。
現状持ちうる最大級、既に人の規格を外れた超弩級の火力だ。
そして万が一に備え、バックの中はヤバめのハッパオンリーで満たしてゆく。
前世の教訓はきっちり生かす。
ここは敵地。
もはやロープ などという軟弱なアイテムは持たん!
「そういう訳ですんで皇子、お先に」
「ああ。卿の無事を祈る」
あったかくグレイゴール皇子に送り出され、またもピルシへの泥道を駆けた。
ソマースウォード を佩いていく以上、戦場を避けて進むは必然の理。
何度もいうがバーサクしたボスラッシュなど犬にでも喰わせておけば良いのだ。
二度目の街道を走り、例の監視塔へ立ち寄る。
「やあ、斥候兵どの。俺はハルガーって者でさあ。一杯やりませんかね」
「死ねェェェェェ!死ンじまェェヘィヘェェイ!!!」
「!?」
奥歯の加速装置をギリリと噛み締めると同時に俺は三倍速で地を蹴った。
何が起きたのか理解できていないレジスタンスの視界から消失し、上空から罵声とともに襲いかかるッ!
べ、別に監視塔なんか避けて進んでも良かったんだからね!
とは言え……欲しいんだよねレアアイテム。
結局、前回は共に旅したセブ・ジャレルさえ、あれがハルガーから剥ぎとった盗品だって気づいてなかったしね。
だから、お前のその牛追いムチ 、頂くぜ?
(つづく)