落下の王国

時は1915年。
スタントマンのロイは恋人をスター俳優に奪われ、自棄になって危険なアクションに挑戦するが、橋から落ちて重傷を負ってしまう。
下半身が麻痺し、病院のベッドから起き上がれないロイの前に現れたのが、オレンジの木から落ち、腕を骨折した5歳の移民の少女、アレクサンドリアだった。
ロイは自分に代わって、自殺するためのモルヒネを薬剤室から盗ませるため、アレクサンドリアをお伽話で手懐けようとする。
ロイが思いつきで語り始めたお伽話、それは6人の勇者が世界を駆け巡り、悪に立ち向かう「愛と復讐の叙事詩」だった……


悪のスペイン総督オウディアスへの復讐に立ち上がった6人の勇者が、象に乗って珊瑚礁の海を横断したりする愛と復讐の叙事詩
中の人はそれぞれロイだったり病院関係者だったりアレクサンドリアの知人だったりする。

  • 黒山賊。仮面といい黒衣といいゾロっぽい扮装だが武器は二丁拳銃。捕らえられた双子の弟は青山賊。
  • ルイジ。葉巻を咥えた爆弾魔。危険分子として総督に村八分にされた。
  • インド人の剣士。妻以外の女性の前では目隠しをする。
  • オッダ・ベンガ。元黒人奴隷の弓使い。
  • 霊者。フンドシ一丁だが超人的戦闘力の持ち主。ダーウィン以外に言葉が通じない。


タージマハル、プラハ城、ナミブ砂漠etc...で撮影されたビジュアルの美しさについては、あちこちで言及されているので割愛。
ゆるーいメタな雰囲気かつ5歳児の視点でお話は進行。
ロイが年中「絶望した!」とか言いだすので心象風景が時々アレですが、エンディングも含めリリカルで好感が持てました。


追記:全体にTRPG迷宮キングダム」みたいだナ……と。あと黒田硫黄