ウォンテッド

救いようのない毎日だった――彼女に出会うまでは。


(以下、町山智浩氏のブログより引用)
へなちょこサラリーマンのタムナスさんことマカヴォイくんは、職場では上司にイジメられ、同棲している彼女を親友に寝取られ、それでも気弱そうにヘコヘコして暮らしていた。
そんなある日、ヘビ顔の美女アンジェリーナ・ジョリーが現れて彼を暗殺集団フラタニティにスカウトした。
彼らは拳銃の弾丸を思い通りに曲げる秘術を持ち、歴史を密かに操ってきた闇の処刑人なのだ。
団長のモーガン・フリーマンは無闇に説得力のある低音で言う。
「サラリーマンに戻って羊のように生きるか、それともスナイパーになって己の内に秘めた狼を解き放つか。決めるのは君だ」


朕「未読なんですがこれ原作アメコミなんですよね。監督はロシアの人ですが……」
B「カーッ、ペッ!」
朕「悪魔玉!?」
B「弾道を曲げてみまちた」
朕「……はあ」
B「特訓と言えば悪鬼の形相でタムナスさんにメリケンサックを叩き込むジョリ姐。見事だ」
朕「死ぬ寸止めみたいな特訓のたびに放り込まれる回復風呂がゲームっぽいよね」
B「あの特訓はゲーム脳……言うなれば主人公に眠る中2病を覚醒させるための特訓」
朕「そうなの?」
B「末期まで進行した中2病は現実と虚構の区別がつかない……我々人類はキアヌの教えを忘れてはならねーのだ」
朕「成程、銃弾がホーミングするぐらいは初歩なんだね」
B「ラストもなんだかグダグダだが監督の描きたいことは描けたのでよしとしていることだろう」
朕「あー……特訓シーンとガンカタね」
B「ジョリ姐とタムナスさんのストイックな関係も監督がシベリア型の中2病だから」
朕「監督もなんだ……」
B「ちなみに親父も凄腕の暗殺者……いわゆるクロックアップである『アサシン・モード』は遺伝って設定だろ?」
朕「そうですね」
B「遺伝したのは中2病でしたアッー!」
朕「遺伝病かよ!森先生も手の施しようがありませんな!」