ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

nacht_musik2008-03-23

【パラグラフ177→→→パラグラフ14:二度目の正直:(死亡・13)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



道すがらバネドンから聞かされたキナ臭い話の一つを思いだす。
タホウ市の南門で押収された品々は、種類を問わず監視塔に保存され、そののち処分されるか競売にかけられる。
キナ臭い話とは、没収品のうち最良の物は衛兵自身の懐に入るという噂だった。
事実、守備隊の指揮官の座がアナーリ軍兵士すべての垂涎の的であることは秘密でも何でもない。
「ようやく戻ってきたぜ……」
うっとりした目を宙に投げてソウが呟く。
視線の先にうず高く積まれたものこそ、金庫室を埋め尽くす押収品の小山だった。
密輸品、盗品、違法な品物等々、あらゆる種類の品物や商品が天井まで積み重なっている。
「俺を利用したな、ソウ?」
「お互い様さ。あンただって俺を利用しただろう?」
ソウがお宝を漁りだすのを見ながら、俺も奪われたばかりの品々を探しだす。
教えの力を駆使し、捜索の末に特別な品物ナップザックに入れる物は発見できた。
が……
「クソが」
あせりに駆られて罵声を吐く。
災禍を招くバシュナのナイフ 、最強武器の一角を占めるデュアドンの銀の弓
この2つの必須装備が見当たらないのだ。
やむを得ず、そこらに転がる押収品から当座の武器として矢筒と6本の矢 戦闘用ハンマー を選ぶ。


【アクション・チャート 恐怖のるつぼ】  ローン・ウルフ 14人目(パラ177暫定)

能 力 値   .


・戦闘力点23(19点+2+2)  ・体力点33(26点+4+3)←現在7点

・金貨24枚

マグナカイの教え(階級:プリンシパリン)   .


・動物コントロール 念波動 ・念バリア ・治癒術 ・上級狩猟術

・ネクサス

習得した伝授のサークル   .


・光のサークル(体力点+3

装備(武器 2つまで)   .

矢筒と矢(矢筒1つに6本まで)   .


・戦闘用ハンマー

・弓

・バシュナのナイフ

・デュアドンの銀の弓(弓の射撃ボーナス+3)


・矢筒:有(1つ)   ・矢:残り6本

特別な品物(9個/12個まで)   .

ナップザック(8個まで)   .


・水晶の星型のペンダント

・銀の兜(戦闘力+2)

・盾(戦闘力+2)

・鎖帷子(体力+4)

・カルトの火の玉

・ダイアモンド

・火種×3




・銀の燭台

・銀のボウル

・砂金入りの小瓶


「そうとも!俺は、この指輪がここにあることを知っていたンだぜ!」
不意にソウが大声をあげる。
宝石を漁っていた盗賊の手には、金剛石と黒曜石でできた見事な印章付き指輪があった。
慎重に小袋にしまいこみ、言う。
「あンたも俺も欲しかったものを手に入れた――死んだ兵士が見つかる前にずらかるべきだぜ」
あ、死んでたんだあの兵士。
本文の会話ソウの台詞で真実を知る。
衛兵の息の根を止めるつもりはなかったんだが。マグナマンドはつくづく非情な世界ではある。
気絶どころか、脳が豆腐のように爆ぜていたとはね。
盗賊にうながされるままテーブルを壁から離すと、ソウはナイフの柄を握って壁を叩きだす。
勘を頼りに秘密の入口を探しているらしい。
2分後、ソウは激昂していた。
「畜生、何処だっての!!」
「知らなかったのか」
「知ってるさ! ただ、こっち側のスイッチを知らないだけだ!」
……成程。
だから前回は金庫室の「中」で間抜けにも捕まったという訳だ。
それでよく此処に踏み込むものだ……度胸だけは一流らしい。
カイの感覚を使うと、呆れたことにまるで見当違いの場所に手応えを感じた。壁に近寄り、足元の煉瓦を靴先で蹴る。
秘密のパネルが滑り、抜け穴が現れた。
「・・・どうやったンだ?」
「まぐれだろう」と俺。「もう一度ここで捕まりたくなかったら、急ぐことだな」
しゃがんで抜け穴へ入りこみ、後からソウがついてくる。
パネルが元に戻ったとき、怒り狂った衛兵たちが殺到する足音が背後の部屋に轟いた。
ひどく狭い、荒削りな抜け穴を、体を捩って進んでいく。



・カルトの火の玉、カンテラ 、または松明 と火口箱 を持っていれば、14へ。
・これらの品物のいずれも持っていないなら、327へ。


ひさしぶりの選択肢にひやりとした。この手の選択肢はダナーグの銀山以来だろうか。
大抵、光源がないことが即死につながる。
油断なくカルトの火の玉 を引っ張りだす。
不滅の炎に照らされた抜け穴の中、前方に出口のパネルと繁茂する蔦が見えた。
「!?」
思わず目を擦る。
―― 蔦の塊が、ずるりと動いたのだ。



通過パラグラフ:(177)→199→14→ 治癒術の効果:+2点   現在の体力点:9点

(つづく)