ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

猟奇戦役

【ビューティフルマネー:(死亡・12)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。


今回のお話は少し前、まだ暑い日が続いていた頃に遡ります……………………


(9巻を始める前に、訳者両名から預かったテキストのルール部分を読む朕)
次なる舞台であるアナーリ国でも、8巻のダナーグ同様ルーン硬貨が通用するようです。
成る程と思いつつ読んでいくうち、目がとある一節で釘付けに。

金貨
 アナーリ共和国にはルーンという通貨があるが、金貨を使うこともできる。金貨1枚は4ル
ーンにあたる交換レートで通用する。その場合、革袋に金貨1枚分のスペースにルーン4枚を
収納できるものとする。

(というのも、10巻において無限稼ぎの可能なシーンがあり、またダークランドの通貨キーラ
についても交換レート=革袋に入る数という対応関係があることから、特段の表記は見あたら
ないが暫定的にこう解釈しておく)


「10巻において無限稼ぎの可能なシーンがあり」


「無限稼ぎの可能なシーンがあり……」


無 限 稼 ぎ ……


ぱらいそさいくだ━━ヽ(゚∀゚)ノ━( ゚∀)ノ━(  ゚)ノ━ヽ(  )ノ━ヽ(゚  )━ヽ(∀゚ )ノ━ヽ(゚∀゚)ノ━━!!!


と、素敵記述に萌え転がっている朕の下に不審者暗黒の救世主がご光臨。
同じページを読みつつ首を捻っています。パズズッ子世に憚るとはこの事です。


B「あー…この規定いつ追加されてんだ?原文にこんな記述ねーぜ?」


という訳ですんで鬼刃君を召喚。
BOBと未就学児童の出てくる絵本的何かについてキャッキャ盛り上がっているところを遮り、取り敢えず無限稼ぎについて ルーン通貨の持ち運びについて協議。


キ「簡単に言えば、とあるシーンで骰子賭博ができます」
朕「……?それの何処が無限稼ぎなのですか?」
キ「報酬は全てルーン通貨ですが、飽きるまで何回でも遊べます」
朕「それでそれで?」
キ「いえ、その……8巻から登場しているのに、ルーン金貨は持ち運びの規定が無いでしょう。拙いかなと思って」
朕「『金貨袋に入れる』としか書いてない…すなわち極薄硬貨で何億枚も入ると言う事では?」
キ「いやだってそれ……何か拙くないですか?」
朕「ノーモアローフルグッド。これは自由に遊ばせようというデバー御大の優しさなのです」
キ「しかし、いずれ出てくるダークランドの通貨キカの場合、10キカ=金貨1枚であると同時に、金貨1枚分のスペースに10キカを押し込めると記述があってその辺の整合性が……」
B「ひゃわぁああああ!」
キ「!!!」


鬼刃君の説明が鬱陶しかったのか、ここでBOBちん乱入。


B「モシモシ鬼刃よKIVAっちよ。そんなんだからお前はマンモーニって呼ばれてるんだよォォーッ」
キ「いや……BOB君以外の人に呼ばれたことないですよ?」
B「いいか?俺様が怒ってんのは、テメーのその『心の弱さ』なんだ! 『翻訳』のせいじゃねえ。オメーにはビビリがあんだよ!」
キ「いや『心の弱さ』ってズルと関係ないんじゃ」
B「ズルして悪いことでも何かあるのか!さあ言え言うんだペッシィィ!!」
キ「…………おきゃああああああっ!!!」


数分後。
理論派の鬼刃君が奇声を上げてブッ壊れまった。
朕は一瞬「ムゥーン」と納得しかけましたが、考えてみればここはバカが正論。
ゲームブックの楽しさは、自由に解釈したり、ズルができるアナログライクな楽しさでもあります。
でもバカが語りだすと正論に聞こえないから不思議不思議。
力なく「オゴ…ポゴ…」とか呻き声を上げつつBOBセレクションを読む鬼刃君を憐れに思いつつも適当に放置して外出。



戻ってくると鬼刃君はいませんでした。ついでにBOBも。
そして何故か閉じている12月の扉。



イムルイルで客人が見当たらなくなった場合
その去就を確かめるため最初にあらためるべきは
玄関ではない


そしてブリリアントルームの中から本人曰くヴリルパワーによる快音が。
朕「御免仕る・・・」
なまくらと申したか





ごゆるりと・・・


虎眼流の情けにも限度があったので鬼刃君は帰還したという(伝承風)。
……という訳で、目出度く 金貨とルーンは別腹 ということに相成り申した。
痛くなければ覚えませぬ。色々な意味で。
マグナカイの教えの向上については次回解説します。
(つづく)