ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ
【カザン・オード:(死亡・10)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。
月明かりの寺院で得た天啓にしたがい、俺はストーンランドから一路南東へと馬を進めていった。
バレッタのロアストーン が指し示した次なる探索の地――ヘルドス。
バサゴニア帝国の南方に位置する魔術国家デッシ。
古より邪悪に立ち向かってきた善の魔術師が統べる地の内陸部に聳えるズラン山脈の遙か高み、コー湖岸に、この古代都市は臨む。
カイの伝承によれば、デッシとソマーランドは浅からぬ関係にあった。
かつてサン・イーグルの探索の旅を助けたデッシの魔術師――古マギ人が、この地にいる。
デッシの首都エルジアンに到着した俺は、古マギ最高評議会のおかれている真実の塔へと赴いた。
「運命がそなたと我らを結びつけたのだ、ローン・ウルフ」
古マギ最高評議会議長リモアは詩を吟ずるような口調で言った。
「そして我らはそなたの探索の旅を助ける運命にある」
リモアの澄んだ声が円形の議場に響くと、白い長衣を纏った古マギ人たちが声を揃えた。
「御意」
リモアが俺を導いたのは、議場の緑色大理石の床に開いた、深い井戸の底だった。
リモアが跪き、手袋をした手で注意深く自ら光を発する液状金属に触れると、鏡のような表面に細波が走り、奇妙な光景が現れた。
岩がちの島に建てられた、幾つもの高楼と城壁からなるいかにも堅牢そうな城塞。
その深紫色の影は、月光に照らされた湖の暗い水面に映えていた。
「そなたが目の当たりにしておるのはカザン・オード 。ヘルドスのロアストーン はこの呪われた城塞の奥津城に眠っておる。我らはそなたをこの城塞まで案内はできるが、中へは一人で入らねばならぬ」
「………理由がありそうだな」
「我らの力では彼の地を支配する魔力に対抗できぬのだ。サン・イーグルが彼の地を最後に訪れてより幾星霜を経るうち、巨大な悪がはびこってきたのだ」
「古マギの魔術をもってしても滅ぼせない、という事か?」
「然り。我らが父祖が秘術を尽くしてコー島に封じ込め、代々にわたって外への侵攻を防いできたのだ。カザン・オード の悪を打倒しようと立ち上がった名高い勇者たちが幾人もいたが、皆殺されてしまった」
「…………………………」
「しかし今、運命は我らにカイ・マスターを遣わされた。そなたの探索の旅が成就すれば、カザン・オード は滅ぼされ、我らはその悪しき影から救われるのだ」
装備を調えるべく、興奮した古マギ人たちが囁き交わす議場を出る前に、俺は先刻から気になっていたことを尋ねた。
「好奇心で聞くんだが……『カザン・オード 』とはどういう意味なんだ?」
「…………………………」
不意に議場が静まり返った。
無言の重圧のなか、訝しむ俺の前で全ての視線がリモアへと向かう。
「ソマーランド語では」
リモアの震える声が議場に響いた。
「死の城塞」
【アクション・チャート 死の城塞】 |
能 力 値 . ・戦闘力点30(16点+2+2+10) ・体力点33(29点+4) ・金貨0枚(ホルムガードに溜めこんだ分が57枚) |
マグナカイの教え(階級:カイ・マスター・プライメイト) . ・動物コントロール ・念バリア ・念波動 ・方向認知術 |
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習得した伝授のサークル . ・なし |
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装備(武器 2つまで) . |
矢筒と矢(矢筒1つに6本まで) . |
・ソマースウォード(戦闘力+10) ・デュアドンの銀の弓(弓の射撃ボーナス+3) |
・矢筒:1つ ・矢:6本 |
特別な品物 . |
ナップザック(8個まで) . | ・水晶の星型のペンダント ・銀の兜(戦闘力+2) ・盾(戦闘力+2) ・鎖帷子(体力+4) ・カルトの火の玉 ・瑪瑙のメダル ・火種×3 |
・ラウンスパーの薬(体力+3) ・回復薬(体力+3) ・クールシャー(体力点+4) ・ロープ ・食糧×3 |
修道院に置いていくもの . ・エデの薬草(体力点+10) ・レンダリムの万能薬(体力点+6)×5 ・濃縮アレサー(一時的に戦闘力+4) ・アレサーの実(戦闘力+2)×3 ・ラウンスパーの薬3回分(体力点+4) ・特別なラウンスパーの薬(体力+5) ・ガロウブラッシュ(眠り薬) ・バシュナのナイフ ・パッド入り鎖帷子(体力+2) ・幅広剣×2 ・ダイアモンド ・ルビーの指輪 |
(つづく)