ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

大いなる伝承の書が今、姿をあらわす

【パラグラフ268→→→パラグラフ400:マグナカイの夜明け:(死亡・6)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



ようやく四肢に力が戻り、俺はダークロード・ハーコンのいた辺りに歩み寄った。
そこに死体は無い。
あたかも巨大な悪の影が、マグナマンド全土を取り巻く「偉大なる均衡」アオンからも永久に放逐されたかのようだ。
周囲は奇妙なほどの静寂に包まれている。
俺は、最初にハーコンが座っていた場所、広間の向かいの玉座へ向かった。
そこには扉があり、血で赤く染まった石に古代文字が刻まれており、文字の下には人間の手の形をした窪みがある。
カイ戦士の直感と本能に導かれ、手を押し当て……俺は戦慄した。
歳月を隔てた石の手形は、俺の手と完全に一致したのだ。
扉が開く。
カイ戦士の力の根源、そして俺の運命……マグナカイの書が、姿を現した。
書見台の上に置かれた神聖なる英知の結晶。
表面に手を走らすと、金色の装幀に閉じ込められていた力が大気を震わせる。
今やその秘密が俺のものとなった。
カイ戦士の知恵・力・勇気を継ぐ者だけがこの扉を開くことができる。
それゆえ、ハーコンは、自らを滅ぼす善なる力の存在に気づいていながら、最後まで「マグナカイの書」に到達することができなかったのだ。
偉大なる先人の足跡を継ぎ、カイ戦士の物語は次なる幕を開くことになる――


コネシ山脈まで再び帰還すると、見事バネドンも任務をやり遂げていた。
豊かな髭を蓄えた老ティパサが、盟友と共に俺を待っていてくれたのだ。
一部始終を話すと2人は興奮して「マグナカイの書」を奪いあい、偉大なる本の英知に陶酔した。
「この勝利の夜は」
満天の星空を見上げ、バネドンが呟く。
「ソマーランドに新しい希望の夜明けをもたらすだろう。カイは生まれ変わるのだ」





ここに探索は成就し、孤高の狼はマグナマンドをダークロード・ハーコンの魔手から救った。
邪悪の影は放逐され、世界の均衡は善なる神々に傾くだろう。
それは暗黒神ナールと太陽神カイとの大いなる争闘に……
そしてその地上代行者たるダークロードとカイ戦士の戦いに、新たなる加速をもたらすこととなる……




カイ・マスターとなった今、俺は成すべきことを理解していた。
更なる鍛錬を重ね、カイ・グランド・マスターの英知を手にした時、遂にカイはダークロードを圧倒する力を備えるのだ。
これより先は、大いなるマグナカイの世界。
新たなる星の巡りが幾人もの運命を引き合わせ、数々のかつてない信頼の絆をもたらすだろう。
しかし、これまでを遙かに凌ぐ戦慄と脅威とが、カイ・マスターに洗礼を与えることとなる。
グランド・マスターたちの秘密を知り、次なるマグナカイの英知を探るべく、カイ・マスターとして最初の任務が俺を待つ。
タイトルは――
『恐怖の王国』―― だ。


【ローンウルフシリーズ第5巻 砂上の影 完】



【砂上の影】冒険結果  ローン・ウルフ 7人目(2度死亡)


能 力 値   .

・戦闘力点26(14点+2+2+8) ・体力点22(28点+4が上限値)

・金貨45枚


カイの教え(階級:セイバント→カイ・マスター)   .

・擬装術 ・第六感 ・狩猟術 ・追跡術 ・念力移動 ・動物語 ・精神防御 ・念撃 ・回復術


装備(武器 2つまで)   .

・ソマースウォード(戦闘力+8)

・幅広剣


特別な品物   .


・水晶の星型のペンダント

・銀の兜(戦闘力+2)

・盾(戦闘力+2)

・鎖帷子(体力+4)

・カルトの火の玉

・ダイアモンド

・瑪瑙のメダル

・銅の鍵




ナップザック(8個まで)   .

・ラウンスパーの薬2回分(体力点+4)

・レンダリムの万能薬(体力点+6)

・エデの薬草(体力点+10)

・クールシャー(体力点+4)

・真鍮の笛



→【第6巻 恐怖の王国 へ】
(つづく)