ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

【パラグラフ229→→→パラグラフ254:奈落の落とし仔:(死亡・6)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



ぎりぎりまで身を低くして地を蹴り、太陽の剣の柄を掴んで走り抜ける。
だが、すかさずハーコンの放った蒼い炎が一瞬遅れて石柱を破壊し、直撃は免れたものの衝撃波で後方に吹き飛ばされた。
体力点を3点失うが、戦意を新たに剣を構え直す。
砕け散る石柱の音を圧するようにハーコンが哄笑した――精神攻撃か!
カイの精神防御の力で、恐るべき狂気をはねのける……が、これは恐怖の序章に過ぎなかった。


虚空を睨んだハーコンが鉄仮面の口を開く。
ハーコンの口腔からは、墓土めいた黒い霧が溢れ出し、広げた両腕に沿って漂いつつ急速に形を取り出した。
最初それはただの巨大な手の形を取り……
ついで旋回する影の中に不気味な触手と翼が現れ……
異様に歪んだ無数の人頭が現れて……
「!!!」
漆黒の舌でハーコンが呪詛を完成させると玉座の間が震動し、生ける混沌が襲いかかってきた。



クリプト・スポウン 戦闘力点24 体力点40


これまでの探索で最強の敵。
しかし最強なら俺もしかりなのだ。
カイの念撃の力を加えて戦闘力点28点、戦闘比+4で応戦する。
ダメージ8点での勝利、俺の体力点は21点だ。
クリプト・スポウンに最後の一撃を与えると、ハーコンは黄金の焔にたじろいで後ずさった。


敵が敵なだけにラウンスパー2回分を一気にキメて29点まで回復し、狼の跳躍をもって襲いかかる――ッッ!!
黄金の刀身から零れる万物を灼き尽くす太陽の焔。
この邪悪を、ダークロード・ハーコンをマグナマンドから永久に消し去るべくソマースウォード を薙ぎ払う!





……その時だった。
煌めく焔が微かに揺らいだかと思うと、太陽の剣から放たれる無限の熱が、金色のフレアが、掻き消えた。

(つづく)