ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

【パラグラフ289→→→パラグラフ124:ルアノンの戦い・その2:(死亡・4)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



カイの先人の知恵が、直ちに防壁を建て直さないと敗北すると告げる。
「隊長の火を消すんだ、急げ!」
手近の兵士二人に命令を下し、引っ繰り返った馬車に飛び乗って戦況を窺う。
敵は既に廃墟となった街の外周まで到達し、崩れた家屋の壁に身を隠しつつ迫っていた。
手近の兵士を呼び集めて防壁を守るよう命令したが、敵は100メートルまで接近してきている。
間に合うか――――?
敵が防壁ぎりぎりのところまで接近した刹那、俺は反撃の命令を下した。
雨あられと降りそそぐ矢は正確で、頑丈な矢尻が赤い鎧を貫いていく。
攻撃の第一波は全滅し、敵は怯んだ。
さらに兵士が矢を放つと、彼らは廃墟へ退却して体勢を立て直す。
矢の驟雨を生き残った第二波の敵が防壁に辿り着き、大半は登りきれずに斬り倒されたが、それでも数人の突入を許した。
獣脂で固めた髪を傷だらけの後頭部に束ねた戦士が、馬車まで飛び移って襲いかかってくる。



バサゴニアの戦士 戦闘力点18 体力点25


足元を薙ぎ払う一撃をひょいと交わし(乱数表は8)、一合も交えず馬車から飛び降りて逃亡を図る。


バサゴニア兵も……(中略)……止めをさそうと馬車から飛び降り……
だが、彼は自分がカイ戦士と戦っているということを理解していなかった。
君は山賊が地面につく前に斬りつけた。山賊は死んで転がった。

肉を斬らせて骨を断つ。
完璧な一撃だ。
……たまたま前の冒険中覗いてしまったパラグラフ、なのは内緒だ
前世のデジャヴは活用するのが一番。


その俺の左手をデュバル隊長が駆け抜けていく。
精強の兵士12名を率いての反撃が、侵入した敵を防壁まで押し戻す。
生きて逃がれた敵は一人もおらず、背を向けた敵まで悉く矢の餌食となった。
しかし、勝利の歓声も束の間、新たな脅威が現われる――――。

(つづく)