ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

幅広剣 頑丈かつ強靭、騎士の武器

【パラグラフ293→→→277:擬装術ふたたび:(死亡・1)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



それほど進まぬうち、突然、黒い矢が頭をかすめた。
深い藪からこちらを睨む黄色い目。ジャークの待ち伏せだ! 木の間を縫って走る俺の背後で奴らの笑い声がこだまする。木々はまばらになり、俺は丘へと走ったのだが、まずいことに追っ手は大型でより狡猾なマウンテン・ジャークらしく、なかなか引き離せない。
その時、丘の中腹で埋もれかけた洞穴が目にとまった。
前回は大して役に立たなかった擬装術だが、今回はどうだろう。
戦闘力低いしな、バトルはいやだよな……乱数表も勘弁してほしいもんだ……
素早く擬装を施し、崩れかけた入口の陰に身を潜める。
悪賢い目で周囲を調べだしたジャークだが、じきに丘の頂上と登っていった。
その間に洞窟内を探って金貨3枚 を入手し、ジャークが戻る前に丘を下って古い道を辿っていく。
どうやら逃げきれたらしい……
ほっと一息つく。
そしてその油断が、今回も危機を招いた。
歩いていた道がなぜか急に下り坂になっていて、足をとられ一気に転がり落ちたのだ。
またこのパターンだよ、いい加減学習しろ俺ェェェ―――!!
落下しつつ指した乱数表はゼロ。
「0〜4は」とか言われても、この時点じゃどうなるか全然分かんないしねェェェ!!



「ず、頭痛が痛ぇぇ……」
どうやら気絶していたらしい。
背の高い草むらのおかげで怪我はないが、頭が激しく痛むところを見ると、タンコブがまた大きく膨らんだようだ。
修道院襲撃のときといい、よくよく気絶が似合う男だった。
タンコブもまぁ立派に育ちやがって、そのうち人面疽ぐらいになるだろう。
後頭部からプレイの指針とかをいろいろ助言とかしてくれんの。生気のないもう一つの俺の顔が。*1
ブラックジャックせんせーい!!!


……具体的に想像して、一気に気分が悪くなった。



まあいい。
ナップザックは見つかったものの、武器の一つは折れて使い物にならなくなったという本文の指示だ。
どちらの武器にも未練はないので、六尺棒 が折れたことにして捨て、を手に歩きだす。

(つづく)

*1:俺のハンサム顔がみたいなら一巻の表紙、またはリプレイの3を参照すること