ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

あっ、足場が、ねぇッ!!

【パラグラフ7→→→108:12番目のカイの教え・そして】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



待て。
俺、飛んだよな? 通りを跳び越そうと踏み切ったな?
おそるおそる目を開け、即座に閉じる。
オーノー。ノーフューチャー。ノーノノノ。
見ていない。みなかった、2なんて数字どこにもなかった、俺まだ乱数表を指していないだ。そういう気持ち。
ついにか……
12番目の教えを、使う時がきたようだな……!
自分に言い聞かせてシャーペンをあげ、もう一度乱数表を指す準備をする。



「秘 奥 義 !  薄 目 de サ イ コ ロ ご ま か し !!!」




いや、だからツッコミは無しの方向で。
目を閉じ、シャーペンの尖った先を乱数表に落とし、そしてここからが重要だが、じわじわ開いたか開かないかの気分で瞼を開けていく。
心眼で確認しろッ!シャーペンの先はどの数字に!?
オウシィィィット!!!
なんでさっきより小さいんだボケ!
もう一度だ!!今度こそ!!
開けてやる、思いっきり目を開けてやるからな!!オープンザチャクラ!!! 
くわっと不動明王のごとくに眼を開き、乱数表を睨みつける。





完璧な仕事ぶりだった。
数字の2のど真ん中に、シャーペンが突っ立っていた。
かくて泣く泣くパラグラフ108へ。



君は弧を描きながら飛んだ。すべてがゆっくり動いている……
(中略)……右の軒下にはスズメの巣が見える……(中略)……かわらが割れ……
(中略)……君は『グリーン・スリッパー旅館』の4階から下まで落ち、背骨を何箇所も負ってしまう。

「ヤッダ――バァアァァァ――!!」
チョコラータばりの奇ッ怪な断末魔をあげて吹っ飛び、落ちていく俺。
きっと落下先には「燃えるゴミは月水金」とか書かれたゴミ箱があるんだろうよ。
そして、ローン・ウルフ・シリーズ恒例の死に文句。


君の任務と命はここで終わりとなる。



『ローンウルフ1人目 再起不能(リタイア):死因 墜落死 →To be continued

(つづく)