ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

旗をかかげた大軍が攻め込んでくる

【パラグラフ265→→→142:クライマックス・王都目前】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



どうやら、この厳しい逃避行も正念場を迎えたらしい。
眼下には広がるは肥沃なソマーランドの平野。
西から伸びたエレディル河の先に目指すホルムガードの城壁と輝く尖塔がそびえたち、銃眼つきの胸壁で国旗がたなびいている。
首都ホルムガードはまだ陥ちていないようだ。
だが、エレディル河のはるか上流ダーンクラッグ山脈からは、黒い大軍が容赦なく都へと行軍していく。
首都へ向かう道は3つ。
一つは平野の中央を抜けてホルムガードへ向かう街道だ。見通しがよく攻撃を受けやすいが、おそらく最短コースだ。
エレディル河をくだる手もある。泳いでいけば、小高い土手が進撃するダークロード軍から俺の姿を隠してくれることだろう。
最後は、左手、古代人の墓を抜けていく手だ。
くずれかけた廃墟の墓石は隠れるには都合がいいが、名もなき妖怪がうじゃうじゃいて、不法侵入者の命を奪うそのときを今か今かと待っているのだ。
「どーすっかねー……」
しばし思案。
どの道を進むにせよ、ここが物語の山場なら戦闘は避けられまい。ともかく首都に入ればこっちの勝ちだろう。
いかに楽な道を選ぶかだが……
街道は却下だ。歩きでいけるルートじゃない。あらためて、馬を失ったのが悔やまれる。となれば河か?泳ぎか?
それとも河こそがワナで、安全なのはその逆、墓場か?
河は河で「激流に飲まれ疲労した。体力点 3 点 失 う 」とかありそうだもんなぁ……
死にたくねえなァ……

(つづく)