ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

アイテム01剣 初期アイテムは運試し

【パラグラフ120→→→265:使えないカイの教え】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



考えてみれば、ここまで一度も役立たなかった教えがある――擬装術だ(あと念力移動もだ)。
だが、今こそ……ついに今こそその時が!

・擬装術を身につけていれば
・擬装術を身につけていなければ

森に逃げこむ時に襲われた馬を犠牲にして距離をかせいだものの、まばらな木立の中でみるみるドゥームオオカミの声が近づく。
ここで使わずしてどこで使うんだ。
見せてみろ、擬装術!
その真価を!!


擬装術をフルに使い、木の生い茂る丘の中腹のやわらかい土の中深くに隠れる。
マントで身を隠し、急いで掘った穴を小枝でふさぐ。


なんか、やっちまった……
見るからに役立たずっぽい能力。別に術を身につけてなくてもこんぐらいできそうだ。  
しかも、乱数表を指して5〜9なら君は見つかってしまうとか本文に書いてある。確率5割じゃねーか。
擬装術つかえNEEEー!!!
SHIT!!
激しく腹のなかで毒づく。
だいたいアレだ、敵はオオカミなんだから匂いで見つかるっつーの。デオドラント対策しとけよ。万能なカイの教えでもってよォォ。ここで見つかったら戦闘だし、そしたら死ぬよな、やり直しかぁ、まあ別にいいやと適当に乱数表を指す。結果はゼロ。
……だから。
なんでこんな時だけ運がいいんだよ。死んだ方がむしろ楽だったろうに……



ともかく、ドゥームオオカミの一群は去った。どっと疲労がのしかかってきた。ついでに馬も食われた(たぶんワンちゃんの大群に)。
この先は徒歩です。
一時間以上とぼとぼイベントもなく歩く。
ようやく森を抜け、ごつごつした丘の頂上まで登りつめる。
くたびれきった俺は丘の向こうの風景に望みを託す(だってそう本文に書いてあるんだからしょうがない)。
丘の先に見えた光景、それは……



だが、さらに気力をくじかれるような試練が君を待っていた。

思いだした。
イギリス人はひねくれたユーモア、大好きなんだよな。今ならすげー分かるわ。

(つづく)