ローマ人の物語11 ユリウス・カエサル ルビコン以後(上)(ISBN:4101181616)

(塩野七生新潮文庫)
軍の即時解散と単身の帰国を命ずる「元老院最終勧告」を突きつけられたカエサルは、国賊と呼ばれるのを覚悟で、軍を率いルビコン川を越える。
カエサル渡河、南進中」との報はローマを震撼させ、かつての驍将ポンペイウス元老院議員の多くが首都脱出を図るのだった。
間もなくカエサルイタリア半島に続き、イベリア半島、さらに北アフリカを掌握するが、いまだカエサルに数倍する大軍を擁するポンペイウスもまた、ギリシアの地で迎撃に備えていた。
紀元前48年。ローマを中心にした世界全域で、両雄の覇権をめぐる激戦の火蓋が切って落とされようとしていた―――。