華氏911

nacht_musik2004-08-28

アメリカ社会の矛盾にナチュラルな疑問符をぶつけていく、マイケル・ムーアの話題の最新作。
ムーアは「メガネ・ヒゲ・ポッチャリ」というある意味三種の神器を装備した快男児なので、その手のマニアックな層にはPJと並んで絶大な人気があるという話を聞いたことがあります。
虎の門』で井筒監督が例の調子でけなしていたので、逆にちょっと興味が出て見に行ってきたというわけです。


映画で描かれているのは、オイルマネーでガッツリ腐敗した政権に支配されるジョージ・オーウェル風のディストピア原油価格の上下が政策を決定しているが、被支配階級の大半がその事実を知らされていない。貧困層の若者たちは職にありつけず、軍隊に入るくらいしか食う方法がなくて、イラクで油田の警備についていたりする。
大体その辺をわかりやすくまとめたのが本作『華氏911』というわけ。


ナレーションは時々風刺の効いた事を言うので結構面白いんですが、朕の席の一列前に、全然普通のナレーションなのに1人で大爆笑しているヒョーロクダマがいまして、ドン引き以前に聞こえなくて困ったなァと。
本来は物事をヒネって何かに便乗する人たちと戦う内容の映画なんですが、逆に日本ではそういう連中の御商売に便利に使われているような気もしますね。