ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

【座談会:地獄のヘル11巻完走記念!:(死亡・15)】

プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。


B「ローン・ウルフの座談会がはじまるわヨォーッッ!!!」(ブリリアントルームから飛び出しつつ)
朕「なぜ毎回ジャニーさんの同じOPで始まるのか意味不明なのですが?あと出る前に流せ」
B「プレイ風景をヲチりつつ、思うさま嬲ってハニってくれようと思ってたのに、あっさりクリアされて俺様ちゃん拍子抜け」
朕「貫禄のドS発言ですね!」


えーそんなこんなで地獄のリプレイヘルin2009-2010も無事閉幕いたしまったが、いかがでしょうか。
(座談会BGM:ランニング・ヘル)。
心底死にかけた11巻リプレイ、良く生き永らえたと今さら不思議に思うぐらい。


B「要所要所で、乱数表きっちり出してたからねぇ今回」
朕「ただでさえハンデ戦だらけなんだから、これでアンポンタンな出目出してたら10年たってもクリア不可能だよ」
B「まー、ズルじゃねーのはこのリプレイの看板……って俺様ちゃんたち、ズル技推奨派だから説得力ないか?」
朕「11巻でもルールのすり抜けを果たしたからねぇ」
B「ゲームブック界のお歴々は納得いかんでしょうがねえ(鼻ほじりつつ」
朕「ルール説明だけでゲップ一杯、遊んでみたら煩雑で次のページへも正しく進めない……そんなゲームブックを大傑作と称揚しつつ、その実パラグラフを頁順に読んでおられるという、遊びを放棄したお歴々ですな」


B「テッテメー林友彦先生ディスるとかまじ殺ッ刺す!『ネバーランド』3部作は心の故郷なのじゃぜ!」
朕「いやディスってないし……まああのシリーズも、3作目は1000パラグラフと超面倒なフラグ管理捨てて、ボードゲーム風味になってたけど」
B「いま思うと象徴的な訳よ。一部のド・メイニア向けに調整されすぎて、ブーム後期のゲームブックはしんどい仕様が多かった。その中での路線変更だからな」
朕「大昔にも言いましたが、完璧な管理システムを求めるなら、D S か ケ ー タ イ ア プ リ で 作 れと」
B「本でRPGをソロプレイさせるっていう、ある意味雑な加減が、ゲームブックの一つの長所だったんだよ!バァーン!」
(バカは効果音を口で言いつつ、MMRっぽいリアクションを期待する顔をした)
朕「こ……こっちを見るんじゃあないぜッ!」


朕「まあ、そのなんだ。閑話休題
B「そういう意味では、やっぱりファイティング・ファンタジーは完成されてる。管理システムに邪魔されず物語を楽しめる」
朕「同人ゲーだけど、最近ではFT書房の『混沌の迷宮』が面白かったね」
B「さりげにシリーズ化されていて、キャンペーンとしてシリーズ通して遊べるのも良い」
朕「丁度カオス・マスターなるボスも登場してるしね」
B「『混沌の迷宮』は一方通行ながら、情報集めがクリアの鍵を握ってて良かった」
朕「煩瑣なパラグラフ管理で難解な迷宮を作らなくても、話で勝負すると良作になるという見本でしたね」
B「商業でも『名探偵コナン 嗤う黒猫殺人事件』、『モービィ・リップからの脱出』が出たり、意欲的な試みが見られてはいるがな!」




朕「モービィ・リップについては以前も触れたので、割愛するけど……『コナン』は原作ファンもGBファンも楽しめる内容だったね。いわゆる作中作、入れ子構造になっていて、本編にあたる部分は意外に本格派」


朕「ところで座談会どこまで話してたっけ?」
B「…………ジャニーさんの生霊が来りて尺八を吹くあたりからやり直そうか?」
朕「あやまれ!全方位と特に横溝先生にもあやまれ!」


まー正直、ゲームブック界隈の廃れぶりは涙で語り尽くせぬぐらいですが……。
その手の話は別の機会に(欠伸しつつ)。
まあその、現役の作家世代や、業界の雄とか何とかその他ステレンキョウにでも任せるのが一番でしょう。ええ。きっと。多分。知りませんが。


B「11巻に戻すけど、まさか軽い嫌がらせで放った予言をあそこまで徹底活用されるとは思わなかった」
朕「こっちは展開知らないからサ。深読みしましたよ」
B「にしても……リプレイ開始時に普通にクリアできるって確信していたの、俺様ちゃんとお前ぐらいだったよ?」
朕「4巻以来の危機でった。クリア時の体力点、あとちょいで10点切ってた」
B「あんだけ後生大事にハッパ温存する狼のナップザック、今回ばかりはすっからかん。まじウケるゥ〜」
朕「ムカつくなあ……それ以前に作者のデバー御大は阿呆だわ。これ普通の人クリア不可能だよね?自分で言うのも何ですが」
B「全巻を最良の状態でクリアしてないと、五分の勝負まで持ってこれない」
朕「実質カオス・マスター戦は戦闘力32点だからどうにかなるとしても、オーラスの最強死刑囚戦……戦闘力38点て。デバッグしろよと」
B「いや、だからさ。普通はあそこでソマースウォードが生きる訳」
朕「!!なるほど!そりゃ『ソマーソードなしではバランス崩壊ゲー』ですね!」
B「それ、何度も引用してるけど誰の発言?」
朕「さ……さあ?」


まあ、11巻スタートのノーマルな狼たちは、流刑囚戦よりはるか手前で地獄を見るんですけどね。
今巻では敵の戦闘力25点がザコクラスで調整されています。
これはキャンペーンによる狼の成長を物語ると同時に、『時の虜囚』単体では途方もない難易度を生みだす仕掛けです。
BOB兄さんの話では、このジレンマ解消のため、12巻では様々な戦力アップなどで調整を行う模様。


朕「ボナター戦はなかなか熱かったけどねえ……」
B「肛門の青いシャバ造は気づかなかったようだが、蛇の模様、あれキービジュアルだぜ?」
朕「……おお」
B「2巻『水上の炎』でボナターの旗艦に掲げられていた蛇の模様。それと11巻での蛇の模様ね」



(上が2巻の挿絵より。下が11巻の挿絵より)


朕「おお!これは芸が細かい!挿絵で伏線とは出来ておる」
B「イラストレーター変わって雰囲気違うけど、この辺もデバー先生の深さなのじゃよ」
朕「確かにボナターいたらいいなって思ってたけどサ。でも流石に、あの流刑囚戦はナイ。ナイよね」
B「あれだけ格好つけといて2パラグラフ……悲しすぎる」
朕「しかもですよ?流刑囚の設定が無暗に格好いい」
B「人肉喰いにして死人使いの妖術師ガードラ・ヴェズ!!(キリッ」
朕「カーランディン諸島の魔女アイータ・ネマータ!!(キリッ」


B「ローン・ウルフの先駆者、「沈黙の狼」様より翻訳はお借りしましたけれども。実に……なあ!格好いいじゃあないですか」
朕「それが全員 剣 持 っ て 襲 っ て く る ってどういうこったよ!毒殺魔と妖術師ですよ!?」
B「ゼロ年代の魔法使いはみな 仕 込 み 杖 で戦うんですゥ!」
朕「いらんわそんな萌えシグルイ
B「絵師のブライアン・ウィリアムズがアホだった、という説は全力で否定しておけィ!」
(バカはブリリアントルームに還って逝った)
朕「絶望した!駆け引きも見せ場もない、堂々たるキャラの使い捨てっぷりに絶望した!

(つづく)