ゲームブック・リプレイ：ローンウルフシリーズ
【パラグラフ22→→→パラグラフ２：死線、危機、空手伝説・俺：（死亡・15）】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。
暗黒の錬金術師たちは投擲モーションに入っている――
消し炭となって果てたザカーン・キマーの二の舞が嫌ならば、ただちに行動しなければならないッ！
弓をもっていてその球体に矢を放ちたければ、293へ。
弓をもっていないか使いたくなければ、199へ。
「お……おお……おきゃぁああああああっ！！」
叫んだ。
獣の反射神経と鍛え上げられた戦士の早業で矢をつがえ、即座に弓を引き絞りガラス球をポインティング。
だが敵もさるもの、こちらを見るなり一人が腕をふりかぶった。
冗談、だろう―― ？
ふりかぶられた腕の先、10センチ足らずのガラス球を一射で砕けと？
「乱数表」を指せ。 射撃に関するボーナスを持っている場合、それらすべてを加えよ。 ７以下なら、149へ進め。 ８以上なら、164へ進め。
まさに秒の攻防。
そして度肝を抜かれるようなハイパー難易度だった。
乱数８以上？デフォなら命中率20％ってマジかよ。
上級武術のプラス補正から逆算したに違いない。
プロフェッショナルのマスターアーツを見せつけるべく、瞬時に乱数表をうがちぬく。
結果は……
……「１」でした。イェッーフォホホッ！！
いや笑ってる場合じゃねーし。パーフェクトに外した自分の強運を誇る場合でもねーのだ。
デュアドンの弓 の命中補正もむなしく、放たれた鏃は黒衣をかすめてドラッカーの盾にぶちあたる。
ナジラニウムは苦悶をもらしつつもガラス球を放ち、さらにもう一投が頭上に降ってくる。
「あぶなーい！上からくるぞ、気をつけろ！！」
「はぁ？ガラス球ですが何か」
「マジ受ける、なにビビってんすか指揮官さまァ」
「丸腰ウケルー」
―― パルミリオン武装兵は最悪のギャル男たちだった。
俺を指揮官扱いしておいて、命令には何一つ従わない。戦功に逸り、ドラッカーを殺そうと我先に前に出て……
ガラス球の着弾点に飛び込み、紅蓮の火柱に全員飲まれた。
とんだ大量死にフラグ発動だ。
巻き上がる絶叫、はぜる断末魔。
さらに、すべてを燃やし尽くす破片が飛び火してカイ・マントの袖に引火。
まあ、この展開は最初から予期していた。気は進まないが……教えの向上を使うしかねーよ……なァ。
ちょいとクレイジーな俺の力、見るが良い！
ネクサスを身につけていて、プリンシパリンの階級に達していれば、２へ。
全身の毛穴から、不可視の何かが噴き出した―― ってなんですかそれ！
なんですかそルェェ！！？
ねばっちいそれがかかった瞬間、腕を焦がす炎が鎮火していく。
えーと、消化剤？
相も変わらず原理不明、記述不明のまま、火災をたちまち消し止める。
黒く炭化したインスタント即身仏たちの中から、かすかに息のあるパルミリオン兵を救いだす。
「いまだ、指揮官を殺れ！」
そこへ、勝機を感じたドラッカー部隊が殺到してきた。
……丸腰の俺をめざして。
ドラッカーの駐屯部隊 戦闘力点26 体力点39
生き残った武装兵にスクラムを組ませ、俺の正面に立たせる。
なかなか使えそうだったパルミリオン兵も、今では半分以下の兵力しかない。
なんかなぁ……
マジでよろしくない展開だった。
名前も出てこないパルミリオン兵など障子紙と同じだが、どこまで行っても武器が入手できないのは不穏すぎる。
もうそこら辺の路地に、敵味方問わず死体ごろごろしてんだぜ？
この期に及んで武器なし強要とかありえねーのだが。
敵の数が多く、普通に念撃(＋２)使っても戦闘比ー６がやっと。さすが空手、武器相手じゃ超劣勢だ。
やむなく念波動(＋４)を発動、戦闘比−４まで押し返す。
ここが死国のまた鬼門、推して参る！
３合切り結び―― あ、俺は素手だから刃をかわして―― 撲殺しつづける（乱数９，８，２）。
念波動によって過剰な推力を与えられ、極限まで加速された手刀が、ドラッカーの鉄兜をやすやすと引き裂き、頭蓋骨ごと両断する。
暴力的な速度をもって半分まで敵を突き崩すが、代償も大きい。
より速く、より高くを念願し最適化された殺法といえど、所詮は生身。
音速の領域に踏み込む時、大気は文字通り壁と化し、人の僭上を遮るのだ。
念波動の消耗とあいまって、ダメージは双方ほぼ互角。
ぎりぎりの鍔迫り合いがつづく―― あ、俺は無手だから白羽取りの間違いだけど。
幾度も乱数表のボーダーラインを突き刺し、数字がでてこない。
それでも……
つづく４ターン、運命の女神が完璧な微笑をみせ（乱数９）、
一気呵成の通背拳で悪党どもの臓腑をズタズタに抉りぬく―― ！！
通過パラグラフ：(22)→293→149→106→２(戦闘) 治癒術の効果：＋０点 現在の体力点：22点 |
