ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

【パラグラフ330→→→パラグラフ22:トーガール突入戦:(死亡・15)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



出目は「9」。完璧すぎて反吐が出る。
まあカイ・マスターの面目躍如ではあるけれど。
アメフトの選手よろしく(あるいはポゴルフィットのエースよろしく)ジグザグに走って死体を飛び越え、門に到達。
銃眼胸壁からは、奇声とともに大岩が降り注いできた。聞いてねーぞ畜生。
無論軽々とかわして門扉に密着、矢の届かないゼロ地点でゆっくりエネルギー・クリスタル をセット。
起動と同時に全力で走りだす。
きっかり7秒後、無傷で塹壕に飛びこんだ。


「よーしよし見事だロルフ、よくやったお手柄だ」
「………………何その心のこもってない賛辞」
ボヤキと同時に同心円を描いて閃光がきらめき、爆音が大石橋を揺るがした。イェア!


星々のエネルギーを放出して水晶は爆発した……(中略)……厚さ300ミリもの
鉄板に巨大な穴がうがたれ、灼熱の残滓はほとんど溶け……(中略)……赤熱した金属片
がまわりに落下してくる。
 成功を喜ぶ自軍の声は雷のようなとどろきへと膨れあがり……(中略)


「いまだ、ゆけ、突撃、突撃ィ―― ィッッヒ!!」
喉を枯らすのはアダマス卿。
地響きを立ててタレストリア・パルミリオン両軍が動きだす。
歩兵の槍をひったくったアダマス卿が、部隊全員をブッちぎって単騎突撃していく―― 奴は頭がおかしい。
もはやウォーモンガーとか関係ない。まぎれもない阿呆だ。


……え、俺?
まさか、また走らされるんじゃね?
ていうか、走るしかなかった。でないと塹壕が俺でつかえてしまう。
「うわー征くぞーう」
へらへらと両手を振りまわしながら突撃(BGM;Mushroom hunting)。
あ、なんか俺いまジ○リアニメの主人公ぽいぞ?ぽくね?
本当は武器を掲げて突撃したい。でも、どっかのアダマス卿馬鹿が武器をよこさないからね。


爆風に見舞われたドラッカーの黒焦げ死体を尻目に不可侵の大城塞へ突入。
予想外の攻撃にもかかわらず、敵の反撃は迅速だ。
都市の薄暗い路地のあちこちで、すぐに凄まじくも激烈な戦闘が発生する。
気づけば、俺の後ろにパルミリオン武装兵の一個大隊がいた。
「君ら何してんの?」
「イェッサー、我々はロルフ指揮官どのにつきしたがいます」
「あ、そう。じゃあ武器貸して」
「全力でお断りいたします、サー!!」
「あ、そう」
何なのこの不条理な戦場。つーかオマエらの指揮官はどこだよ。迷子か?
響きわたる軍靴にせきたてられ、道を急ぐ。
目立ちすぎて潜入にならねえと思いはじめた矢先、俺(と部下気取りの見知らぬ兵士たち)の前に敵があらわれた。
角を曲がったとたん鉢合わせしたのはドラッカーの駐屯部隊。
作りかけのバリケードにぶちあたった俺たちを目にして、黒い長衣とフードに身を包んだ小部隊が動く。
長衣の袖からのぞくのは中が濁った黄色い球体だ。



  予知を身につけていて、チュータリーの階級に達していれば、22へ。
  予知を身につけていないか、チュータリーに達していなければ、57へ。


『魔法力をもつ物体や人物の感知』――
高められた予知の力が、ダレきっていた狼の警戒心を急速に呼び戻した。
彼らは黒魔術師……ナジラニウムたち。
ガラス球の中で黄濁するのは、門外不出の製法による秘薬だ。
脆い球体が割れた瞬間、空気中の僅かな水分と反応し、大爆発を引き起こす。
ナジラニウムたちの腕が背後にしなる。
奴らは手榴弾を投げつける気だ!



通過パラグラフ:(330)→184→301→273→22  治癒術の効果:+4点   現在の体力点:38点(全快)
(つづく)