ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

【パラグラフ126→→→パラグラフ310:バシュナの咆哮:(死亡・15)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



「最期の刻だ、シンザール」
「吼えるな小僧。貴様には……勝利という夢のひとかけらたりとも与えは……せん」
巨躯を揺すって怒鳴るシンザール男爵と、クライマックス回のごとき小粋かつスタイリッシュな会話をかわす。
いずれにせよ勝敗は決していた。
ただの単騎で50体からの怪物兵を虐殺してのけたこの狼に、奴が敵うはずもないのだ。
わずかに命ながらえたクローンたちが、迫る殺戮者にすすり泣き、指揮官を無視して逃げてゆく。
この速攻のもたらす恩恵を確認すべく本文を見やり――


 怒号したシンザール男爵は高々と斧をかかげ……(中略)……
「運命を呪うがいい、斥候兵!」
 あざけった男爵は君の頭めがけて振りおろしてきた。
 一撃を受けとめるが、君の武器は火花のような輝きを放って砕けちって
しまう――男爵は魔法によって鍛えあげられた武器をふるうのだ。
(「 ア ク シ ョ ン ・ チ ャ ー ト 」 か ら こ の 武 器 を 消 せ)
 もう一度あらたに武器が振りかぶられ、死にいたる愛撫を避けようと君は
身がまえる。
「乱数表」を指せ。

  


(「 ア ク シ ョ ン ・ チ ャ ー ト 」 か ら こ の 武 器 を 消 せ)

「な、な……」
なぁぁぁぁぁぁぁぁんだってェェェェェェェェェェェェーーーーーーーーー!!!!
無意識のうち、本を片手に絶叫していた。
シンザール男爵との激突。
男爵の斧、オグ・コア・ガッガズより噴きだす焔と、バシュナの地獄の蒼炎が轟然と火柱をあげてうなり狂う。
2ふりの武器は鍔迫り、両雄のあいだで神の断末魔めく狂気のうなりを叫びたて――
―― 次の瞬間、千もの欠片となって飛散した。
すなわち――


バシュナのナイフが只一撃で割砕したァ―ッ!!



しかも、驚愕にわななくゆとりさえ与えられない。



 もう一度あらたに武器が振りかぶられ、死にいたる愛撫を避けようと君は身がまえる。
「乱数表」を指せ。
 上級狩猟術を身につけていれば、その数に2を加えよ。


つづくシンザール男爵の追撃をかわそうと乱数表をくりだす、
その出目がまさかの「1」…………!
直前クローン戦で容易く使った乱数表いじり、そのズル業が狼を二重にからめとる。
ズルして速攻した挙句、武器破壊という窮地へ追いこまれ……
因果をいじったばかりの俺は、ズル業のペナルティを支払うまで、次なる乱数操作を許されない。
結論として。
このシーン、上級狩猟術のボーナス+2を加えてなお合計値は3。
紙一重で、目標値「4以上」に達しない―― ッッ!
―― 正しく、致命的なミスだった。










ヘルジェダドで鍛えられた魔力の武器オグ・コア・ガッガズが、俺の脇腹を灼き焦がし、肋骨と臓物を抉り抜いた。



通過パラグラフ:(126戦闘)→11→310 治癒術の効果:+1点   現在の体力点:――
(つづく)