ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

【パラグラフ129→→→パラグラフ33:ハルガーの罠:(死亡・13)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



唐突な隠蔽術のチェック。その意味するところはただ一つ。
『余所者かどうか』の確認だ。
言葉の訛りや仕草から、ハルガーは俺が本物の斥候兵かどうか探っているのだ。
……そして、そのチェックは隠蔽術を身につけていないとクリアできないほど厳しいものなのだ。
「あんたが身につけている指輪と服、そいつは充分、本物だろうぜ……」
ハルガーが鳥肉の刺さったナイフをひょいと振りたてる。
「けど、あんたは『斥候兵』には見えないし、まして発言どおりの人間にも見えんな!」
ハルガーの手が一閃するなり、ナイフが放たれた―― 狙いは俺の喉元だ!



「乱数表」を指せ。
上級狩猟術を身につけていれば、その数に3を加えよ。
0から4なら、208へ。
5以上なら、33へ。


じょ、冗談じゃあねーぜ!
飯の誘いに応じただけで、問答無用で殺しに来る、だと……!?
乱数表は……よりによって、、だ!
―― 冷汗が頬をつたう。
この展開には見覚えがあった。6巻『恐怖の王国』の最初のリプレイを思いだす。
あの時も、冒頭から殺しにくるわけないだろうと思いこみ、対策を怠り、結果、惨めなサドンデスを迎えた。
開始わずか5パラグラフ目で、ゲームブック業(カルマ)を使わされるのか!?
それとも、被弾覚悟で突っ切るべきか?



だが、憤怒に駆られた狼の決断は瞬時だった。
「舐めるなよ、ハルガー!!」
覚悟を決め(むろん指セーブなんて姑息なマネはしない)、208へ飛ぶ。

(つづく)