ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

【パラグラフ1→→→パラグラフ126:タホウへ−疎開団との邂逅:(死亡・12)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



与えられた見事な白馬は力強く、バネドンと並んで街道を疾駆し、土埃をあげて北に進んでいく。
バサリを後に進むこと1時間ほど――
前方に変化が現れた。
北から此方へと街道を進んでくる長い馬車の行列が姿を現したのだ。
その左右を武装を固めたアナーリの騎兵隊が護衛しており、何れの馬車も女子供で一杯だ。





・立ち止まって彼らに質問するつもりなら、126へ。
・通りすぎ、さらに先へ進むなら、274へ。


「どうする?」
問いかけるバネドンは、彼らと話をしたいらしい。
見るからにタホウからの避難団だ。話をすれば何かわかるだろう。
ふと、ボで始まる変な名前の高官からナバサリで貰ったアドバイスを思い出す。


―― 冒険者根性丸出しであちこちに首突っ込むのはあまりオススメしねーぜ ――


「ムゥーン」
思わず渋面で腕組み。
ここは、俺的には間違いなく話しかける場面なのだ。
何しろ探索を始めてから最初の選択肢。
此処で通り過ぎ、空手でタホウを目指すアホウはいない。
流石に最初からデスペナを課すような状況もありえまいよ。
―― 多分。
「……」
黙って相方に頷き、手綱を緩めて馬車へ近づいていく。
向こうでもこちらの反応を見ていたのだろう、護衛していた騎兵隊の士官が馬車を離れ近づいてきた。
アナーリの銀鎧を着込み、タホウの紋章が入った翼ある兜を被っている。
「お早う、隊長殿」
王冠を象った階級章に目をやり、バネドンは丁寧に挨拶した。
だが、士官のほうは明らかな疑いの目で此方をみやり、返事さえ寄越そうとしない。
黙ったまま、その手が剣の柄へ伸びていく……



これは、ひょっとして拙かっただろうか。
所謂一つの万事休すか?

(つづく)