ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

nacht_musik2006-08-21

【パラグラフ26→→→パラグラフ100:三倍速バレッタ:(死亡・9)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



完膚無きまでの敗北だった。
それでも喰らいつく自分を褒めてやりたいぐらいだ。
ちなみにスコア(各ターンの乱数表の結果)は以下のとおり。


822/158/720/25


出目は悪くなかったが、第4クォーターの2射目、41点までダメージを与えたところで、負けた。
―― 賞品なんぞ最早どうでもいい。
たかが一兵卒にカイ・マスターが負けたことに衝撃を受け、露骨に肩を落とす。
地元の英雄が押し寄せた村人たちにもみくちゃにされる中、俺は誰にも見送られることなく弓技場を去る。
ゲームブック業、使うべきだったか?
だが……命の危険も無いのに流石に後味悪いか……
おお。見る見るうちにモチベーションが落ちる落ちる落ちていく……
そして会場を出たところで、シリルスの誘拐発覚。つまり老人と馬が無い。
物見櫓代わりに近くの馬車の屋根に登ると、あろうことか敵は俺の馬まで引き連れ逃げていく。
お誂え向きに繋いであった他人の馬に飛び乗り、盗んだ勢いで走りだす。
自由になれた気がしたのも束の間、どうしたことか俺の犯罪に限って即座に発覚した。
「おお!馬泥棒だ!馬泥棒だ!奴を逃がすな!」
なお悪いことに、ここは弓技場の傍らだ……
歴戦のゲームブッカーの嗅覚が、即死フラグの匂いを感じ取った。
生け垣を大きく迂回して街道を走っていくが、前方の弓技場から次々に男たちが飛び出し、一列に並んだ。
全員の手には弓。矢が番えられ、ギリギリと引き絞られる。
絶体絶命だった。


―― あとは特筆無しだ。


いや本当。本当。
いい加減前回・前々回のリピートも含まれてますんで適当に三倍速で。
結論。
矢は全弾回避しまった。
んで魔術師の老人シリルスも案の定死亡しまった。
甦った不死者は土に還しましたが6点もダメージ受けまった。死ねローク(関羽の髭で喉を締め上げるジェスチャー)。
謎解きで倍にした金貨も、宿泊費とアレサーの実2つで5枚まで減りまった。
……うう。ううう。
バレッタ来たの3度目なのに、ここまで追い込まれたのは初めてだ…………
懐具合に比例して気力も減衰していく。
レムの薬屋でしこたまハッパ買いこむ筈が、こんな額じゃあ鼻紙も買えやしない。
いっそクロスド・ソード旅館でまた大博打でも打つか。マグナカイの奥義を応用した印南ばりのガン牌でだな……



―― ガン牌だと!?


突如、雲一つ無かった背景に雷鳴が轟いた。
天啓と書いてシャイニングと読む何かが狼の脳裏に閃く。
そう……
アレサーの薬をキメて使う幻の業が……あるッッ!!
封印されし業……生涯ただ一度きりの大博打……いけるかもしれないッ!!


次回、坊や狼の幻の大業が!
(つづく)