ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

お前は犬の餌だ

【パラグラフ262→→→パラグラフ135:お前は犬の餌だ:(死亡・7)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

他のマグナカイの教えに関係なく、予知だけがたった1つぽつんと存在する。
今や危険は確定的に明らかだ。
しかし、何故だ?
案内人協会なら、ロアストーンの話ぐらい知っていてもおかしくはないだろう。
逃げる選択肢が正しいだろうが、あえてこのまま待つ。事の真相を究明するのだ。
奥の部屋からバタバタと足音が戻ってくる。
何かあったら容赦なくクルーンに一撃喰らわすつもりで身構え……
「夕食の時間だ、ゴアガシャー」
「何ですと!」
突然扉が開き、絶句した俺の喉笛を狙って、腹を空かせた巨大な戦闘犬がのし掛かってきた!
六尺棒をかちあげ、辛うじて獰猛な牙を払い除ける。
赤い目を光らせ、クルーンがはしゃいで叫んだ。
「そいつを喰い殺せ!!!」



腹をすかせた戦闘犬 戦闘力点17 体力点25

一回戦目にかぎり逃亡することができる。


この戦闘力……こいつはバサゴニア帝国軍の使役する戦闘犬、アカタズと同等の強さだ!
しかし、驚愕の一瞬が過ぎると、次に怒りが湧き上がってきた。
たかが質問一つしたくらいで、犬の晩飯にされてたまるか!
一回戦目に限り逃亡なとどいう惰弱な選択肢は、もはや脳裏のどこにも存在しない。
「舐ァァめェェるぅぅなァァァ!!」
俺もまた餓狼と化して戦闘犬に喰らいつく。
弱い念波動―― 念撃を使うことで、実に戦闘比+6。
途中「1」が出たが、ファンブルでもたかが6点の負傷、3回戦内にケリをつけた。
番犬を殺されたクルーンが泣きだし、赤い涙を零して奥の扉へ逃げていく。
返り血を浴びたままテーブルを飛び越えて一撃をくりだすが、寸前で閉じた扉に跳ね返されてしまう。
城門はすぐ近く。詰所の衛兵を呼ばれると厄介だ。
兎も角狭い部屋を家捜ししてバレッタの地図 を見つけだし、適当な羊皮紙で血を拭って部屋の外に飛び出す。
階段を駆け下り、繋いだ手綱を解いて通りの陰まで疾駆する。
息を整え、追っ手がいないと確認して、馬上の俺は街灯の薄明かりのもとバレッタの地図 を広げた。
現在地を探し、入り組んだ通りや街区の様子をじっくり調べる。
やはり、ブラス街は今いる地区の反対側、西の城壁近くに位置している。かなりの距離だ。
突然鐘が鳴り、鈍い音が建物の屋根や路地の隅々に響き渡った。
夜間外出禁止の合図だ。
度重なる傭兵たちのトラブルを防ぐため、バレッタでは夜間は人々の外出を禁じ、違反者は容赦なく投獄されるのだ。
……1時間以内に通りから去らねばならない。
一夜を過ごす居酒屋を見つけるべく、早足で石畳を敷きつめた通りを歩きだす。


幾つもの路地を抜け、傭兵たちが屯する幅の広い通りに出た。
通りの両側には石像の列が並び、その口蓋に入れられた松明が夜の街を照らしだす。
外出禁止令の鐘が鳴ったにも関わらず、多国籍の兵士たちが物陰で自慢話をしたり居眠りをしていた。
確かに、これでは治安関係者も厄介だろう。
十字路の1つへ歩いていくと、大声で泣きつづける子供をあやす、みすぼらしい風体の女が目に止まった。
こちらに気づいた女は、汚い手を差しだし、腹を空かせた子供のために金貨を恵んでくれと言う。
……金貨は24枚もあるしな。たまには善行を施すか。
だが、金貨を渡そうとしたそのとき、どこからともなく髭面の巨漢が現れた。
男は鎧の篭手で女の手を叩き、零れた金貨が敷石を転々と弾む。
「卑しい真似をしてるんじゃあないぜッ!」
男に一喝され、女は傷ついたように目を瞬かせた。


男の行動に腹を立て、男を攻撃するか。71へ。
なぜ、このようなことをしたのか、男の説明を求めるか。154へ。
かかわりあいになるのを避け、そのまま立ち去るか。279へ。



通過パラグラフ:(262)→(116戦闘)→193→16→135→333  回復術の効果:+4点   現在の体力点:14点
(つづく)