ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ
【パラグラフ97→→→パラグラフ262:麗しの古都バレッタ:(死亡・7)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。
午後遅く。
残照を浴びたバレッタの街並みが、丘陵の向こうに見えてきた。
アナーリ国のタホウ市と並び称えられるマグナマンド有数の美都。
故国の王都ホルムガードも美しい都だが、歴史の古さ、その壮観では及ばない。
広大な台地に建設された都市は重厚な威厳に溢れている。
都市の周囲を取り巻く高い外壁目指し、幾筋もの街道が集まっている。
街道を賑わすのは各地から集まった商人たちの様々な荷を積んだ馬車だ。
そして、戦乱の国に欠かせない者たち……傭兵たちが馬を駆り、或いは徒歩で城門をくぐっていく。
赤みがかって風化した岩を用いた城壁は夕陽のなかで鮮やかに照り映え、城門に彫りこまれた竜の彫刻に仮初めの生命を与えている。
壁面を這い進む竜の尾は城壁の入口で渦を巻き、恐ろしげな意匠の顎から煙を吐く竜の眼は都市を脅かす外敵を睥睨している。
この都市こそ、目指すバレッタのロアストーン ――叡智の結晶が今も眠る地なのだ。
探索の旅が佳境に差し掛かったことを知り、俄然、全身に活力が漲ってくる。
まだ遙か遠い竜の城門へと、俺は馬首を進めた。
【アクション・チャート 恐怖の王国】 ローン・ウルフ 8人目(7度死亡) |
能 力 値 . ・戦闘力点21(17点+2+2) ・体力点32(28点+4) 現在は13点 ・金貨24枚 |
マグナカイの教え(階級:カイ・マスター・スペリオル) . ・方向認知術 ・治癒術 ・念波動 |
|
習得した伝授のサークル . ・サークルボーナスなし |
|
装備(武器 2つまで) . |
矢筒と矢(矢筒1つに6本まで) . |
・六尺棒 ・戦闘用ハンマー |
・矢筒:なし ・矢:なし |
特別な品物 . |
ナップザック(8個まで) . | ・水晶の星型のペンダント ・銀の兜(戦闘力+2) ・盾(戦闘力+2) ・鎖帷子(体力+4) ・カルトの火の玉 ・ダイアモンド ・瑪瑙のメダル ・銀のブローチ |
・ロープ ・濃縮アレサー(一時的に戦闘力+4) ・テカロの地図 ・アレサーの実(戦闘力+2) ・アレサーの実(戦闘力+2) ・アレサーの実(戦闘力+2)
|
ようやく東門に辿り着いたのは日没の僅か前だった。
赤い服を着た衛兵はこちらには目もくれず、行きかう人々に混じって広場へと出た。
建物と同じく年輪を刻んだ赤い石柱に、4本の通りの名前が記されている。
へリン道を北へ向かうか。
コーチ通りを西へ向かうか。
フルート街を南へ向かうか。
今来た通りを東へ向かうか。
「ブラス街」を探せと言ったシリルスの言葉を思いだすが、それはこの辺りには無いようだ。
適当に歩くことにして、道を東へ戻っていく。
城門へ戻るという選択肢が面白かっただけで、特に考えがあってのことではない。
東門から100メートルほどに近づくと、磨き抜かれた銅の棒で固定された看板が見えた。
案内人協会
……いやいやどうして、便利な協会もあったものだ。
馬を繋ぎ、扉を開けて入っていく。
玄関から続く小さく狭い登り階段は、小部屋に通じていた。
部屋の両側の壁には天井に届くまで本が並び、手前の置き机には巻物や絹のリボンで結んだ羊皮紙、封蝋をされた書簡などが堆く積まれている。
とても呼び鈴に手が届く状態ではなかったが、その必要はなかった。
奥の壁にある扉は開けっ放しで、赤い目をした小柄な人影が現れ、声をかけてきたのだ。
「今晩は。ようこそ、我々の案内所へ」
人ならざるものの出現に驚くが、すぐにこの種族がクルーンだと気づいた。
小さな体に似合わぬ太い声で、クルーンは礼儀正しく訊ねてくる。
「旅人の方とお見受けしますが、何かお役に立てることはありますかな」
「ああ……実は」
言い淀みながらも口にする。
「バレッタのロアストーン について、何か知らないか」
単にブラス街までの道順を聞いてもよかったが、室内の蔵書を見て気が変わったのだ。
案内人協会を名乗る以上、彼らが何か知っている可能性は高いだろう。
「バレッタのロアストーン ……」
鸚鵡返しに単語を呟くと、緑色の皮膚をしたクルーンは口元に奇妙な薄笑いを浮かべ、俺を見返した。
「ちょっと待っててくれ」
急に無愛想な口調でそう告げたクルーンは奥へ消えてゆき、扉が音を立てて閉まった。
クルーンが戻ってくるのを待つか。116へ。 案内所を去り、先へ進むか。105へ。 予知を身につけていれば、58へ。
・
・
・
予知を身につけていれば、58へ。
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
通過パラグラフ:(123)→100→238→25→262 回復術の効果:+4点 現在の体力点:16点 |