ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

【パラグラフ97→→→パラグラフ39:デンカ橋料金所:(死亡・7)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



狼を待つのは生か死か。
一縷の望みにかけて、パラグラフ174へ跳ぶ!



矢は胸もとの筋肉を傷つけ(体力点を5点失う)、あまりの痛さに、君は食いしばった歯の
間からうめき声を洩らした。
まだ生きていれば、234へ。


苦悶の声を上げつつも、気絶しそうな痛みをこらえる。
宙を飛んだ矢は上体を反らした俺の胸に刺さりかけ、肉を抉りつつ軌道を変え、遙か後方へ流れ去ったのだ。
間一髪で心臓を射抜かれることは避けえたものの、治癒術の効果と相殺で体力が10点に落ちてしまう。
問題は、ここで回復すべきか否かだ。
……激痛を堪えてバサゴニアの強い酒、クールシャー を馬上で飲みほした。体力点+4、これで14点だ。
直後、くぐもった鬨の声が静寂を斬り裂いた。
「死ね!北方人め!」
黒い鉄仮面の兜越しに殺気が放たれ、石弓を捨てた戦士が斧を振り上げ襲いかかってくる。
互いに馬上での一騎打ちだ。



鎧を着た暗殺者 戦闘力点24 体力点26


ここでも戦闘力20点を軽々と越えた強敵が相手だ。
体力の少ない今、念波動はリスクが大きすぎるので念撃(戦闘力+2、消費体力ゼロ)を使い、戦闘比−1で迎え撃つ。



六尺棒のリーチを利して先に襲いかかり、斧を握る利き手を払って喉を突く(乱数表7)。

更に蹌踉めいた敵へ馬を寄せ、すり抜けざまに胸元を一撃、撃ち抜いた(乱数表9)。

馬首を返すと同時に斧で腕を深く傷つけられたが、(乱数表2)、

苦しい体勢から素早く立ち直り、敵を肩から絡め取って地面に叩き落す(乱数表8)。



暗殺者の斧で一発もらってしまい、こちらの体力は6点まで落ちた。
そして、シリルスの悲鳴に振り返ったときには手遅れだった。
鎧を着た5人の騎兵が老魔法使いを取り囲み、彼は逃れることもできずに矛の一撃を喰らって気絶したのだ。
騎兵たちはシリルスの馬の手綱を引いて(シリルスが自分の馬を持っていたかどうかについては後述)逃げていく。
襲ってきた者たちが何者であれ、一連の動きは統制の取れたものだった。
俺を殺そうとする一方で、シリルスは生け捕りにしようと企んだということか。
謎を暴くべく、追跡のための貴重な時間を割いて死んだ暗殺者の鉄仮面を引き剥がす。
……どこか見覚えのある、虚ろな女の瞳が俺を見つめ返した。
思わず顔を顰める。
襲ってきた女の声が兜の奥でくぐもり、男の声に聞こえていたらしい。
手がかりを求めて軽装の女殺し屋の遺体を探るが、得られたものは僅かだった。
金貨11枚 の革袋、ナイフ 銀のブローチ (特別な品物)が所持品の全てだ。
傲慢で冷酷そうな女の顔は見覚えがあると感じたが、なぜそう思うのかははっきりしなかった。
―― 意識をシリルスに向け直す。
騎兵らの正体が何者であれ、今やシリルスの命は危険に曝されているのだ。
再び騎乗し、一鞭くれて番人のいなくなったデンカ橋を突破する。
この場所で待ち伏せを図ったということは、料金所の番人だというシリルスの弟エスモンドの安否は言うまでもない――
非道な敵に怒りが込み上げる。
マグナカイの方向認知術が役立つという確信があった。
奴らは既に狼の獲物だ―― 決して、逃しはしない。




追記:馬について
6巻中、シリルスの馬については「馬に乗せてください」という記述がある一方、「シリルスの馬の手綱を引いて」とあります。
彼が自前で馬を持っていたのかローン・ウルフの馬に乗っていたかがはっきりしません。
これは誤訳ではなく、原文においても馬が単数形で表記されているところと「彼の馬」と表記されているところがあることから、あまり深くは考えていないようです。
そういう訳ですんで、基本的には彼は馬を持たず、騎兵の馬に乗せられた、という解釈でお話を進めることにします。



通過パラグラフ:(97)→174→(234戦闘)→28→139→39  回復術の効果:+3点   現在の体力点:9点
(つづく)