ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

【パラグラフ1→→→パラグラフ261:始まりの街クォーレン:(死亡・6)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



探索の旅に赴く日の朝、修道院の庭は奇妙なほど静かだった。
胸壁を覆う霜が輝き、寒気が張りつめている。
聳え立つ塔を見上げて別れを告げ、フライランドの森に入っていく。
ホルムガードからルアノンまでの『襲撃者の道』では、無法者の群れに襲われた。
命の対価を要求されたので金品の代わりに黄金の刃で追い払うと、その後は快適な旅が続いた。
ルアノンでは領主バナランド男爵の歓待を受ける。
運命の峡谷での死闘から既に4年。
かつてバラカとその私兵団に略奪されたこの地の復興を目の当たりにして、しばし時を忘れた。
大地峡マッケンゴーグを迂回し、東の自由都市国家カシオーンへと向かう。
ドライ・メインの砂漠と豊かな平原の境にあるこの商業都市に立ち寄り、シルバー・セージの賭博場でツキに恵まれた。


―― 出立から2週間目の夕刻。
買い換えたばかりの新馬に乗った俺は、暮れなずむ残照の中、ストーンランド諸国への玄関口となる町を見下ろしていた。
河岸の町クォーレン。周囲を囲む高い城壁は、絶えず戦火に曝されたこの地域の歴史を物語っている。
クォール河の急流にかかる唯一の橋はクォーレンにしかなく、商人や農民が南北の城門前に列を作っていた。
いよいよ、ここから……
バレッタのロアストーン 探索の、長い旅路が始まる。



マグナカイの方向認知術も予知も身につけていないため、街の雰囲気を事前に知る術はない。
南門へ続く石のアーチ道へ馬を進めると、閂を外す鈍い音ともに鎖帷子をきた見張り二名が現れた。
「通行証をみせろ!」
「持っていない。どうしたらいいんだ」
「ふん」
途端、見張りは地に唾を吐き捨てた。
「愚か者の相手をしている暇はない。何の用事もないなら、カシオーンに帰れ」



賄賂を使って門の中に入れてもらうか。9へ。
馬に乗り強引に門をくぐるか。261へ。
北の門から街へ入るか。


愚か者、だと?
チンケな雑兵風情が知った風な口を聞いてんじゃあないぜッッ!!
賄賂の代わりに蹄鉄をくれてやるッ!!
馬の脇腹に鞭をくれると国境守備兵の背後に突撃した。
躱しきれず宙を舞う見張りを尻目に、一気に城門を突破する。
更に2人の兵士が立ちはだかり、槍を突き出してきた。
手綱を操り、回避を試みる。



0から2なら、99へ。
3から6なら、187へ。
7以上なら、22へ。


マグナカイの動物コントロールがあればボーナスがつくらしいが知った事じゃあない。
マグナカイ・シリーズ初の乱数表は……「2」だ!
舐めてんじゃねーぜッ!!!
石英国人(作者の事だ)、まだ街にも入ってねーのにつくづくイラつかせてくれる。
こちとら体力点も最大の36点、重騎兵団を相手取れる生命力を持て余しているのだ。
最悪20点の大ダメージだろうと、まず死ぬことは無い。
被弾覚悟、このまま99に突撃するッ!

(つづく)