ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ
【バレッタのロアストーン:(死亡・6)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。
最後のカイ戦士ローン・ウルフの勝利と『マグナカイの書』発見の知らせ……
それは今や俺自身が当惑するほど誇らしげに祖国の人々の間で語られていた。
闇の十八柱を統べていた死仮面の公子ハーコンの放逐により、ダークロードの勢力は衰えた。
噂では、ダークランドの帝都ヘルジェダドでは、新たな闇の大公を決すべく人外の者同士による内戦が起きたという。
ソマーランドの人々は別の理由を信じていた。
『マグナカイの書』をローン・ウルフに奪われたことこそが内戦の理由なのだ、と。
この書の伝承を知らぬ者は赤子を除きソマーランドに無い。
マグナカイの叡智こそカイ戦士に受け継がれてきた真の力であり、暗黒の脅威から人々を守ってきた力なのだ。
俺はカイ修道院に籠もり、マグナカイの教えを極めるべく修行を開始した。
―― 文字通り、心身を限界まで追い込む命懸けの試練だった。
カイ戦士という常人を超えた存在の底知れ無さに驚嘆する俺の周囲で、幾つもの季節が訪れ、そして去っていく。
三年が過ぎた。
俺はどうにか3つのマグナカイの教えをものにできたが、そこが限界だった。
この先は修行ではなく、探索の旅を成し遂げ、生きた経験としての叡智を学ばねばならないのだ。
―― 千年前、初代グランドマスター、サン・イーグルがそうであったように。
サン・イーグルは「マグナカイの書」の著者であり、彼は探索の旅で学んだ経験を全てこの書に記している。
しかしその多くは既に色褪せ、今では殆ど判読できない。
「バレッタのロアストーン のみが知恵と力をもつ。ゆえにこれを捜し求め、見つけよ……」
擦り切れた年代記の頁からどうにか解読した一節だ。
バレッタはマグナマンドで最も古い都市の一つであり、『運命の峡谷』を越えたソマーランドの遙か南、ストーンランドにある。
肥沃な土地を巡って都市国家が絶え間なく争う戦乱の地。それがストーンランドなのだ。
直ちに俺は装備を整えた。
ダークロードの内戦はいつ終わるか分からず、内戦が終結すれば闇の半神たちのソマーランドへの復讐が開始されるのは確実だからだ。
祖国が戦火に見舞われ、探索の任務が妨害されないとも限らない。
古の導師に導かれ、俺は密かにバレッタのロアストーン 探索の旅に出立する。
―― ストーンランドで待ちうける脅威と戦慄も知らず。
―― そして。
―― この旅立ちが、祖国との永遠に等しい別離になることも知らずに……
【アクション・チャート 恐怖の王国】 ローン・ウルフ 7人目(6度死亡) |
能 力 値 . ・戦闘力点30(14点+2+2+8+1+3) ・体力点36(28点+4+2) ・金貨18枚(5巻までの49枚は修道院に預けておく) |
マグナカイの教え(階級:カイ・マスター・スペリオル) . ・上級武術(得意武器で戦闘力+3:剣、ナイフ、弓) ・上級狩猟術 ・念波動 |
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習得した伝授のサークル . ・火のサークル(戦闘力点+1、体力点+2) |
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装備(武器 2つまで) . |
矢筒と矢(矢筒1つに6本まで) . |
・ソマースウォード(戦闘力+8) ・弓 |
・矢筒:有(1つ) ・矢:残り6本 |
特別な品物 . |
ナップザック(8個まで) . | ・水晶の星型のペンダント ・銀の兜(戦闘力+2) ・盾(戦闘力+2) ・鎖帷子(体力+4) ・カルトの火の玉 ・ダイアモンド ・瑪瑙のメダル |
・ラウンスパーの薬(体力+4) ・ロープ ・特別食料×4 |
修道院に置いていくもの . ・エデの薬草(体力点+10) ・レンダリムの万能薬(体力点+6) ・濃縮アレサー(一時的に戦闘力+4) ・ラウンスパーの薬2回分(体力点+4) ・特別なラウンスパーの薬(体力+5) ・ラウンスパーの薬(体力+4) ・ラウンスパーの薬(体力+3) ・クールシャー(体力点+4) ・回復薬(体力+3) ・ガロウブラッシュ(眠り薬) ・バシュナのナイフ ・パッド入り鎖帷子(体力+2) ・幅広剣×2 |
三年間、俺は上級武術と上級狩猟術を学び、火の伝授のサークルを修めた。
この戦闘に特化した肉体は、念波動を使えば一回戦につき最大で戦闘力点34点を叩き出す。
己が体躯を駆け巡るマグナカイの力は、沸々と闘争心を掻き立てているのだ。
(つづく)