ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

隊長、はしゃぎすぎっスよ!!

【パラグラフ299→→→パラグラフ115:伝説の水曜特番:(死亡・4)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。




山賊のリーダー 戦闘力点19 体力点29


素の戦闘力なら敵がほぼ倍の強さだが、盾+兜+太陽の剣+念撃の効果は伊達ではない。
最期に一太刀逆襲されたが、5点程度の負傷で倒すことができた。
しかし、リーダーの死に逆上したのか、攻撃の第二波が襲いくる。
今度こそ数が多すぎた。
辛うじて押し返したところで退却の指示を下す。
「鉱山へ!」
さらに体勢を立て直した山賊の攻撃は容赦なかった。
僅かに4人の隊員が鉱山へ逃れ、他の者は死に、盾の下に横たわった。
しかし……7人しかいないのに「僅か4人」とはこれ如何に。もっと大勢で戦う選択肢もあったのだろうか。
鬨の声が湿っぽいトンネルを追いすがってくる。じきに、先程確認した崩落地点に出た。
必死に土砂を這い登り、天井との僅かな隙間をくぐり抜けていく。
殿軍の副官ダローがこちら側に抜けたところで、俺は今にも崩れそうだった支柱の一本に体当たりした。
支柱が折れる。
大量の土砂が降り注ぎ、トンネルの隙間を埋め尽くす。
……これで完全に追撃を振り切った。



土埃も収まり、暗闇に慣れた目が壁の松明を見つけだした。
数百メートルほどトンネルを下ったところで、板が敷きつめられた広い部屋に出る。
腐った板を覆う泥には二組の足跡がしっかり残され、大きく口を開けた穴の中へ消えていく。
鋸歯状の穴の端まで進むと、底に制服を着た二つの死体が転がっていた。
行方不明の隊員たちだ。
腐った板が撓み始め、俺はすぐに死の穴から離れた。
カイの追跡術のおかげで、ここがマッケンの鉱山の中だと分かる。
ならば話は簡単だ。
鉱山は迷路のように入り組んでいるが、ルアノンを目指すならとにかく南へ向かえば良いのだ。
2時間ばかり歩くと、地下水脈の流れる洞窟が眼前に広がった。
緩やかに音も無く流れる川は豊富なの水量と深みを湛え、南の壁にある広いアーチ型の出口へと流れていく。
対岸には西へ向かうトンネルもあり、こちら側の岸にはボートが繋がれ、苔むした岩陰に二組のオールもあった。
おお。
一気に冒険臭が。
地下水脈をボート下りと聞いただけで、俺の中の何処かのスイッチが入った。

「よーしお前らァァ!目的地は目と鼻の先だぞォォ!幻のUMAンババドゥル・ンオッババ(超適当)を捕まえるぞォォ!怯むなァァ!」
「ロ…ローン・ウルフ?」
キティGUYを見るような視線は完璧シャットアウト。
いそいそとボートに乗りこんで隊員を忙しなく手招きし、川岸まで押し出させる。
あっという間にボートはアーチ型の洞窟に吸いこまれ、暗闇の中を南へと流れていく。
トンネル内では水音が幾重にも反響し、鉱石の混じった水滴が隊員の髪や上着に鈍色の筋を残す。
岩壁に激突せぬよう懸命にオールでバランスを取る隊員を尻目に、興奮度クライマックスの俺。
いうなれば「孤狼探検隊スペシャル」



隊長          :俺(藤岡弘ッ面で)
ナレーション      :俺(田中信夫声で)
ボート漕ぎとか労働すべて:俺以外の誰か。



―― マッケンの巨獣ボンパバヴァル・バンボ(超適当)を求めて幻の地底湖を目指す孤狼探検隊。
だが、地下水脈を下ったその先に、とてつもない脅威が待ち構えていた―― !!!!!』

拳を握って叫ぶ俺。
燃えてきたぜェェェェェ!!!!!(超鬱陶しそうな隊員の不平顔はシカトしつつ)

(つづく)