ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

スーパーヴァンダミングアクション

【パラグラフ200→→→88:『ゆらワン(略称)』・名探偵登場(ズバッと解決、ズバッと処刑):(死亡・3)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



俺が狙う敵、それは…………牧師のパーションだッッッ!!!
脱衣(クロスアウッ)!
覚悟完了!!
我が身すでに不退転!!!
邪教の牧師よ食らうがいいッッ!カイ式戦闘術、重爆蹴……っぽい何か(仮)!!!
テーブルに駆け上がり、その勢いで蹴りを繰り出す。
牧師は驚きの表情もみせずマントの下から、黒い凶刃を抜きだした。



牧師 戦闘力点16 体力点22



1. CGを使いません
2. ワイヤーを使いません
3. スタントマンを使いません
4. 早回しを使いません
5. 最強の格闘技カイ式戦闘術を使います


素手とはいえ牧師との戦闘比はわずか-2。こちらの体力は21点。そして、俺の怒りが0や7……クリティカルを呼ぶ!
ジェット・リーばりのワイヤー無し4段蹴りの前に、敵の刃は空しく掠めるのみ。
俺のダメージ5点と引き換えに、牧師は血の海に沈んだ。
彼が犯人だと見抜いた理由は 3つ

・同郷のソマーランド人が、丸腰とはいえカイ戦士の装束(カイ・マント)に気づかぬはずがない。
・波止場でも船でも、敵はソマーランド人の中に潜んでいた。
・宿の部屋割りを決めたのはハルボーグとパーションだった。
・戦争の話をそらすためであれ、カイ戦士の虐殺を悼むソマーランド人が「無事祝賀祭が終わった」などと言わない。


……あ、4つある。まあいいか。
本編で与えられる情報量ははるかに少ないから、半ば勘まかせではあったが…。あとイラスト重要。



素早くその体をあらため、暗殺者の痕跡を探す。
猛毒ナダーンの樹液が入った小ビン。
俺の航路・日程を詳細にまとめたジャーク語の巻物。
ダークロードの聖地ヘルジェダドでしか作られない、黒い鋼鉄を鍛えた剣。
そして、袖をまくった左手首の、蛇の刺青が決定的だった。波止場の殺し屋たちと同じものだ。
邪悪な剣を打ち捨て、金貨23枚 を奪って立ちあがる。
「分かっただろ。こいつが御者を殺し、俺を殺そうとしていた真犯人なんだよ!」

俺はおもむろに腕組みし、「な、なんだってー!!!」という反応を待った。
………ウンともスンとも返事がない。
駅馬車の乗客達は、まるで信じられないものを見たかのように驚愕の表情を浮かべつつ、俺を遠巻きにしていた。
あ、あれ? ビベカ?ハルボーグ?
ギャノンとドリアはなんで剣を抜き放つかな?しかも、俺を睨みながら?
「……あのうそのう、ちょっとだけ俺の話を」
「ひ、人殺しィィィッヒィィィィィ!!!!!」
誰かの絶叫。
それを合図に一気に食堂は大混乱になった。
大きな音を立て、玄関から完全武装した6人の兵士が踏みこんできた。背後には激しく震える片目の亭主。
「あいつです!あいつが犯人です!あの緑のマントの男が、私の宿で、牧師殺しを……」
「ひッとらえろォォ!!!」
この瞬間、俺は完全な
殺人犯―― お尋ね者―― しかも牧師無実 に認定された。
(つづく)