ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

牧師 パーション

【パラグラフ314→→→200:『ゆらワン(省略)』・この中に一人 犯人が居るだよ:(死亡・3)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



ノックの音で反射的に身構えたのは、そろそろ1時間が経過し、下に行こうかと思っていた頃だった。
「2号室のロルフさんですか?」
痩せた片目の老人―― 宿屋の亭主だ―― が現れた。
湯気を上げる温かい料理を運んできたのだ。
「貴方のお仲間からの差し入れです」
「差し入れ?」
俺が尋ねる前に扉は閉まり、夕食の乗ったトレイがあとに残された。



ゴゴゴゴ.....



考えてみれば、今日は一日飲まず食わずだったのだ。今食事を摂らなければ体力点3点を失うらしい。

・目の前の温かい料理を食べるか、290へ。
・食べたくなければ、178へ。
追 跡 術 を 身 に つ け て い れ ば 、290へ。



ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ。。。。。。。。。。



食べようとして、皿とトレイのふちにしたたる透明な液体に気づく。カイの追跡術の賜物だ。
普通の人間は気づきもせず、せいぜい湯気か何かだと思う程度だろう。
だが気になって丁寧に触ってみると、その液体はひどく粘り気があり、それでいて味も匂いもなかった。
これは、ナダーンの樹液。
しばしば暗殺に用いられる、無味無臭かつ致死性の猛毒だ。
冷たい死の恐怖が、ゆっくりと怒りに転化しつつあった。


敵がいる。それも、5人の乗客の中にだ。
料理を運んできた宿の主人は「ロルフさんに差し入れ」と言った。
少なくとも敵は俺の偽名を知っていた訳だ。すなわち、それは駅馬車の乗客に他ならない……ッ!!!



ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ。。。。。。。。。。。。。。。

(つづく)