ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

一体、どーなってしまうのか!?

【パラグラフ41→→→194:無法地帯の洗礼:(死亡・2)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



黄昏れる海面に目を凝らし、ひたすら波間に生存者の姿を探す。
だが、その行為こそ、実は自分の身を守る手段だったと気づいたのは、陽の落ちたラガドーン港に入港した頃だった。
明らかに漁師たちの態度がおかしい。
ひっきりなしに俺の腰の皮袋に目をやり、何やら囁きあっているのだ。
ドーン河の河口にさしかかった時、3人の漁師は俺を取り囲んで金貨を出せと脅してきた。
普段の俺なら一蹴している相手だろう。
だが今の俺は衰弱し、疲弊しきっていた。
どうにか身構えたが後頭部を殴られ、意識は闇に沈んだ。
最後に見たのは、視界いっぱいに迫ってくる漁師の靴底だった。



後頭部を襲う鈍痛に呻きつつ意識を取り戻し、澱んだ水の臭いに気がつく。
桟橋の下に俺は倒れていた。打ち寄せる波が膝頭を洗っている。
当然のように、金貨・ナップザック・武器・特別な品物全部(ハマーダルの紋章を含め) が奪われていた。
失意と怒りに唸り声をあげ、木の桟橋を何度も蹴りつけ、ようやく水溜まりから上がる。
見上げると、広場にかかった看板の色あせた文字が俺を出迎えた。




ラガドーンへようこそ




広場から伸びる3本の道。既に辺りは暗く、刻々と夜が近づく。
任務のため、何としてもハマーダルの紋章 は奪い返さねばならない。
「漁師風情が味な真似を」
ふつふつと湧き上がる怒りが、ようやく気力を呼び戻しつつあった。
次は、この俺の番だろう……なァァよォォォ……違うかァァァ?
足腰立たなくなるまで叩きのめす…一人残らず。
いや…その程度じゃあ許せんだろう…メチャ許せんよなァァァ!!!!
全員まとめて漁師から夜の水中花に転職してしまうほどに、切ない目に遭わせちゃろうもんよォォ!!!!



遂に内なる獣を呼び覚ました――有り体に言うとブチ切れた孤狼。
こ の 後 、ラ ガ ド ー ン で と ん で も な い 修 羅 場 が !!*1 

(つづく)

*1:『ガチンコ』っぽく