ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

もう首まで……たいちょぉぉぉ!

【パラグラフ18→→→95:底無し沼:(死亡・2)】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



焦って手綱を操り、馬を引き上げようとする。
再び運試し。今度は8以上を出さねばならない……結果は7。
馬は断末魔の悲鳴とともに、鈍色の泡が浮いた泥の中に沈んでいった。
俺自身も、既に鳩尾のあたりまで沈んでいる。次が最後のチャンスだった。
生還への希望は9のみ。
そうそう狙った数字が出るものではないが………。
「こんなところで死ねるかよォォォ!!!!」
気力を振り絞り、死中に活を見出すべく、乱数表を指す。



……9。どんぴしゃりだった。



辛うじて生還はしたものの、幸運なのか、不運なのか。
考えてみると、乱数表では3回やり直して2以下しか出ないことも珍しくはない。やはり今回は運が良かったのだろう。
とはいえ、王子の馬を失ったのは痛い。
まさしく自然がダークロードと組んで俺を痛めつけ、使命を阻んでいるかのようだった。
カイ・マントの泥を払い、森の中をさらに歩く。湿地帯を避け、固い地面を選んで進み続ける。
やれやれ、だ。
仮に今、田中信夫が飛び出してきて実況ナレーションを始めたとしても、俺は怯みもしないだろう。

(つづく)