ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズ

アイテム05ほこ ちょっと痛そうな武器

【パラグラフ61→→→129:危険な城下】
プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。



ほんの数秒で目覚めた。
ちょっと頑張りすぎ。好きなだけ気絶してろ俺。
介抱してもらう間もなく意識を取り戻したので、当然体力点は回復しない(内心舌打ち)。
ともかく砦で馬を借り、都の南門へ向かった。
道々戦況のあれこれを話しかけてくる士官の敬語が耳に心地よい。
そうそう、俺ってエリートなんだよな。
「おお、わが戦士よ。ほかのカイ戦士はどこにいらっしゃるのでしょう?」
「そのことだが……」
当然、使命も忘れちゃいない。
これはダークロードへの復讐の旅だってことも、だ。
カイ戦士のたどった運命を語るうち、俺と士官の馬は、高々とそびえたつホルムガードの城壁前まできていた。
畏敬の念をいだきつつ、全長150メートルもの城壁をつらぬくトンネルをくぐりぬけていく。
「この先はどうされますか? 王の下までご案内しましょうか」
「そうだな……いや」
兵士や伝令が行きかい、混乱しているとはいえ、都の中は危険ではないだろう。そう判断する。
それに、2巻に進むにあたって、もう少しお役立ちアイテムを城下で手に入れておきたい。特に薬草系をだ。
「きみは戻っていてくれ。俺は一人で城へ向かう」
「分かりました。どうかご無事で」
敬礼する士官に見送られ、都の大門をくぐった俺は浮かれつつ雑踏にふみこんでいく。

これがいけなかった。
(つづく)