ルネサンスの魔術思想(ISBN:448008861X)

(D.P.ウォーカー、ちくま学芸文庫
結構意外なわけですが、西洋において魔術というのは、哲学史・自然科学史の表舞台に有り続けた知的伝統のひとつだったのです。
ヘルメス主義や錬金術の勃興するさらに以前、新プラトン主義の理論家・実践家だったフィチーノの提唱した魔術思想は、ギリシャ・ローマの伝統に基づいた古代神学と、当時の自然科学が結びついたものだったらしい。
当時は先端科学として一般の知識人に迎えられたわけですが、キリスト教正統信仰との調停はそれなりに複雑微妙で、ルネサンスにおいては百家争鳴の論題になったと。


ムゥーン。
そういえば19世紀くらいまで何だかんだ言いつつ万物照応の思想*1とかやってたような。
MAGE:The AscensionよりはどちらかというとArs Magicaっぽいかも。

*1:乱暴に言えば医食同源とかと根っこは同じ発想。