セレブ・カーナ、パン・タン人の魔術師

かれは口をつぐみ、床の上で不明瞭な呟きをあげつづける者の姿を見つめた。それは人間だったもの、セレブ・カーナだったものだった。いまやその背は曲がり、ねじれ・・・・・破られた五芒星形の中に座って、ぶつぶつ呟きつづけている。
ふっとその目に正気の光がもどった。「復讐には遅すぎたな、エルリックよ。わしは勝った・・・・・おぬしの復讐はこのわしの復讐ともなった」